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高知市にアニメ複合施設「GEAR」、9月着工へ アニメファン争奪戦勃発か 高知信金
高知信用金庫のアニメクリエイターラボ複合施設完成イメージ(高知信用金庫発表資料より)[写真拡大]
高知信用金庫は、高知市中心市街地で、アニメ産業を集積し、若者が集う拠点になるアニメクリエイターラボ複合施設「GEAR」(高知市本町)を、9月に着工する。アニメ関連の企業誘致や新たな雇用の創出とともに、アニメファンの観光客誘致を目指した試みで、アニメイベントの「マチ★アソビ」を開催してきた隣の徳島県と、アニメファン争奪戦に発展しそうだ。
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GEARはJR高知駅に近く、とさでん交通電車通り沿いの約1,300平方メートルに整備される鉄骨8階建て延べ約4,300平方メートル。1階はイベント・ギャラリー用スペース、2、3階は高知信用金庫サテライト施設、コワーキングスペース、共用スタジオ、アニメクリエイター育成施設、4~7階はアニメ関連企業オフィスなどとなる。
着工は9月の予定で、2027年7月の完成を目指している。高知信用金庫は2023年に創業100周年を迎えたのを受け、記念事業として「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」を進めており、その目玉事業としてGEARを整備する。
同じ四国では、徳島県が2009年から毎年、春と夏を中心に徳島市中心部でアニメイベントのマチ★アソビを開き、全国からアニメファンを集めてきた。しかし、2023年に就任した後藤田正純知事が、実質的に徳島県の丸抱えイベントになっているなどとして見直しを指示。2024年は春のイベントが中止になった。秋のイベントについても公式発表がなく、混乱が尾を引いている。
四国の高知、徳島両県は人口減少と高齢化が最も深刻な地域の一つに数えられ、観光客や若い移住者の獲得に力を入れている。高知信用金庫はアニメファンの観光誘致も視野に入れており、徳島県がマチ★アソビを再開すれば、隣県同士でアニメファンを奪い合うことになるかもしれない。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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