30日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で3日ぶり反落、恒隆地産12%下落

2024年7月30日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 30日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で3日ぶり反落、恒隆地産12%下落
30日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比235.43ポイント(1.37%)安の17002.91ポイントと3日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も93.87ポイント(1.54%)安の5986.69ポイントと反落した。ハンセン指数は4月23日以来、約3カ月ぶりの安値水準を切り下げている。売買代金は899億7590万香港ドルと低水準が続いた(29日は847億2820万香港ドル)。


投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。中国景気の先行きが改めて不安視された。米金融大手のシティグループは29日、2024年の中国GDP成長率予想を前年比5.0→4.8%に下方修正。「足元で公表された中国経済指標は、経済活動が7月に弱まったことを示唆した」などと指摘した。米国の金融政策も気がかり。米国では30〜31日に米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利を発表する。パウエルFRB議長の会見内容が注目される状況だ。一方、注目の中央政治局会議は30日に開催された。会合で決定された下半期の経済政策については、ポジティブサプライスに欠けるとの見方が多く、相場を押し上げるには至っていない。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、不動産開発大手の恒隆地産(101/HK)が11.7%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が7.0%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が6.5%安と下げが目立った。香港の恒隆地産については、昼に公表した中間決算の56%減益が嫌気されている。後場に入り急落した。


セクター別では、石油や非鉄など資源関連が安い。中国海洋石油(883/HK)が3.3%、中国石油天然気(857/HK)が3.2%、中国宏橋集団(1378/HK)が3.6%、中国アルミ(2600/HK)が3.2%、江西銅業(358/HK)が2.2%ずつ下落した。商品市況安が逆風。昨夜のNY商品取引所では、WTI原油先物が1.7%安と続落し、一時は6月上旬以来の安値を付けている。30日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)でも、アルミや銅などの主要産品が値下がりした。


自動車セクターもさえない。上記したディーラーのほかメーカーの浙江零ホウ科技(9863/HK)が4.0%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.8%安、蔚来集団(9866/HK)が3.0%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.9%安で引けた。


スマートフォン部材・組立の銘柄群も売られる。舜宇光学科技(2382/HK)が5.8%安、高偉電子(1415/HK)が4.0%安、瑞声科技HD(2018/HK)が3.6%安、富智康集団(2038/HK)が3.7%安、比亜迪電子(BYD電子:285/HK)が2.8%安で取引を終えた。


一方、本土市場は3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%安の2879.30ポイントで取引を終了した。石油・石炭や非鉄など資源株が安い。自動車株、公益株、医薬株、海運株、銀行・保険株なども売られた。半面、不動産株は高い。半導体株、空運株、インフラ関連株の一角も買われている。

亜州リサーチ(株)《CS》

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