30日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で3日ぶり反落、資源株に売り

2024年7月30日 17:09

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記事提供元:フィスコ

*17:09JST 30日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で3日ぶり反落、資源株に売り
30日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比12.55ポイント(0.43%)安の2879.30ポイントと3日ぶりに反落した。2月8日以来、約5カ月半ぶりの安値水準を切り下げている。


人民元安の進行が警戒される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は30日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を約8カ月ぶりの元安水準に設定している。中国本土からの資金流出が懸念された。中国景気の先行きも不安視。米金融大手のシティグループは29日、中国の2024年経済成長率予想を前年比5.0→4.8%に下方修正した。「足元で公表された中国経済指標は、経済活動が7月に弱まったことを示唆した」と指摘している。一方、注目の中央政治局会議は30日に開催された。会合で決定された下半期の経済政策については、ポジティブサプライスに欠けるとの見方が多く、相場を押し上げるには至っていない。また、今週は7月31日に7月の中国PMI(国家統計局などが集計)が公表される。内容を見極めたいとするスタンスも強まった。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、石油・石炭や非鉄など資源関連の下げが目立つ。中国海洋石油(600938/SH)が5.2%安、中国石油天然気(601857/SH)が3.9%安、陝西煤業(601225/SH)が2.6%安、中国神華能源(601088/SH)が2.5%安、中国アルミ(601600/SH)が3.4%安、洛陽モリブデン(603993/SH)が2.7%安で引けた。商品市況安が逆風。昨夜のNY商品取引所では、WTI原油先物が1.7%安と続落し、一時は6月上旬以来の安値を付けた。また、30日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミなど主要産品が安く推移している。


自動車株も安い。安徽江淮汽車集団(600418/SH)が3.9%、長城汽車(601633/SH)が3.4%、広州汽車集団(601238/SH)が1.5%ずつ下落した。公益株、医薬株、海運株、銀行・保険株なども売られている。


半面、不動産株はしっかり。万業企業(600641/SH)が4.2%、中華企業(600675/SH)が2.7%、信達地産(600657/SH)が2.5%、緑地HD(600606/SH)が2.2%ずつ上昇した。半導体株、空運株、インフラ関連株の一角も買われている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.48ポイント(0.21%)高の232.78ポイント、深センB株指数が5.90ポイント(0.53%)安の1106.89ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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