【株式市場特集】2024年後半、社名変更銘柄ラッシュ到来!「第2のレゾナック」誕生なるか?

2024年7月17日 08:47

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部】

■割安な6銘柄が33%上昇!今後も高騰期待株続々浮上

 東証の集計によれば、2005年以降、今年7月1日までで社名変更会社は894社を数える。この社名変更は、事業構造改革や経営統合、事業持株会社化などのコーポレーションアクションやブランド名の社名化、グローバル展開に備えたアルファベット表記への変更などさまざまな要因が働いており、なかには1社で4回も社名変更するケースもあった。しかもこの7月以降も社名変更予定会社は目白押しで、2026年1月1日に八十二銀行<8359>(東証プライム)は、「八十二長野銀行」に行名変更を予定している。

 こうした社名変更会社からの「第2のレゾナック」が誕生すれば、2年スパンの株価予見性の有効性が証明されることになる。そのためにも今年1月以降の社名変更後の株価反応度がまだ小幅にとどまり、投資採算的にも割安な銘柄が第1候補となる。また今後、社名変更を予定し、同じく割安水準にいる銘柄にも評価余地があり、注目は怠れない。

■今年前半に社名変更の6銘柄は33%上昇もなお低PER・PBR、高配当利回り

 今年1月1日から7月1日まで社名変更した銘柄のうち、なお割安水準にとどまっている銘柄は次の通りとなる。大成建設<1801>(東証プライム)がTOBにより筆頭株主となり社名から「三菱」を外したピーエス・コンストラクション<1871>(東証プライム)、ともに創業100周年を機に社名から「製紙」を外した巴川コーポレーション<3878>(東証スタンダード)とアルファベット表記としたPILLAR<6490>(東証プライム)、純粋持株会社から意思決定が迅速化される事業持株会社へ転換したカーリット<4275>(東証プライムと)サクサ<6675>(東証スタンダード)、戦略重点分野の創出をアピールするために社名変更したartience<4634>(東証プライム)の6銘柄である。うち社名変更以来の株価上昇率がもっとも高いのが、宇宙開発関連人気も上乗せとなって約70%高したカーリットで、最も低いのが巴川コープの16%で、6銘柄平均の上昇率は、約33%にとどまる。

 6銘柄のうちPBRは、PILLARの1.8倍の除き5銘柄が1倍を割れ、PERは最割安がピーエス・コンストラクションの9.3倍、最も高くてもartienceの16.4倍で、配当利回りはサクサの5.2%、ピーエス・コンストラクションの4.3%など特異的に高い。

■後半9カ月も日立造船の動向次第でなお追随高候補株が続々

 今年後半以降の社名変更会社の相場展開でカギを握るのは、10月1日に社名を「カナデビア」に変更する日立造船<7004>(東証プライム)だろう。足元の株価は、舶用エンジンの子会社2社の陸上運転試験で不適切は書き換えが判明して下ぶれているが、社名変更は、2002年に造船事業を分離し、脱炭素化と資源循環の技術力を発揮してグローバル展開を強化することへのアピールであり、2年のスパンならなおPER11倍台の割安修正が期待され、リード役を担う可能性があるからだ。ほかに7月25日に社名変更のノリタケカンパニーリミテド<5331>(東証プライム)、10月1日社名変更のフジ日本精糖<2114>(東証スタンダード)、サンワカンパニー<3187>(東証グロース)、日本ピグメント<4119>(東証スタンダード)、ニチレキ<5011>(東証プライム)、藤森工業<7917>(東証プライム)、三井住友トラスト・ホールディングス<8309>(東証プライム)なども今後の露出度拡大とともに株価の高変化が期待される。

 来年4月1日の大量に社名変更を予定している銘柄では、田中建設工業<1450>(東証スタンダード)、森六ホールディングス<4249>(東証プライム)、サニックス<4651>(東証スタンダード)、大成ラミック<4994>(東証スタンダード)、ユシロ化学工業<5013>(東証スタンダード)、サトーホールディングス<6287>(東証プライム)、北越工業<6364>(東証プライム)、フクシマガリレイ<6420>(東証プライム)、ユーシン精機<6482>(東証スタンダード)、大興電気通信<8023>(東証スタンダード)に高変貌期待もあり要マークである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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