11日の中国本土市場概況:上海総合1.1%高で反発、証券株に買い

2024年7月11日 16:54

印刷

記事提供元:フィスコ

*16:54JST 11日の中国本土市場概況:上海総合1.1%高で反発、証券株に買い
11日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比31.02ポイント(1.06%)高の2970.39ポイントと反発した。


中国の市場テコ入れ策が好感される流れ。貸株業務の一時停止を求める申請を承認するなど中国証券監督管理委員会(証監会)は10日、株式市場の安定に向けた複数措置を発表した。間接的に空売りを制限することになり、相場の下値不安が薄らいでいる。人民元安進行の警戒感もやや後退。中国人民銀行(中央銀行)は11日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元高方向へと設定している。指数は上げ幅を徐々に広げた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、証券の上げが目立つ。中原証券(601375/SH)が2.1%高、国聯証券(601456/SH)と東方証券(600958/SH)、太平洋証券(601099/SH)がそろって2.0%高、東呉証券(601555/SH)が1.9%高で引けた。


消費関連株も高い。免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が6.3%、自動車の長城汽車(601633/SH)が4.0%、小売の上海百聯集団(600827/SH)が3.7%、化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が2.9%、スーパーの永輝超市(601933/SH)が2.3%、家電の海爾智家(600690/SH)が2.2%、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が1.7%ずつ上昇した。長城汽車に関しては、中間決算の大幅増益見通しも材料視されている。


不動産株もしっかり。緑地HD(600606/SH)が4.4%高、新城控股集団(601155/SH)が4.3%高、万業企業(600641/SH)が3.8%高、保利発展控股集団(600048/SH)が2.0%高で取引を終えた。素材株、医薬株、ハイテク株、インフラ関連株、公益株、エネルギー株、空運株なども買われている。


半面、前日に逆行高した銀行株はさえない。中国工商銀行(601398/SH)が1.2%、中国銀行(601988/SH)が1.1%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が0.8%ずつ下落した。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.48ポイント(1.07%)高の234.10ポイント、深センB株指数が8.69ポイント(0.78%)高の1129.70ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事