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5日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で5日ぶり反落、銀行と自動車に売り
*18:00JST 5日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で5日ぶり反落、銀行と自動車に売り
5日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比228.67ポイント(1.27%)安の17799.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が88.59ポイント(1.37%)安の6382.27ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は903億2090万香港ドルとなっている(4日は907億9630万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国と西側諸国の対立が不安材料だ。欧州連合(EU)は4日、予定通り5日から中国製の電気自動車(EV)に追加関税を暫定的に賦課すると発表。これに対して、中国商務部の報道官は強く反発している。銀行業の先行き不安が浮上したこともマイナス。格付け会社フィッチ・レーティングスはこのほど、中国銀行業の信用格付け見通しを「弱含み(ネガティブ)」に引き下げた。不動産と地方政府に関連する業界の低迷が続くなか、銀行の不良債権比率は緩やかに上昇していくとみている。また、米中の指標発表も気がかり材料だ。米国では5日夜(日本時間)に6月の雇用統計、中国では10日に6月の物価統計、12日に6月の貿易統計、15日に6月の小売売上高や鉱工業生産などのほか、第2四半期のGDP成長率、15日までに6月の金融統計が公表される。指数は朝方に一進一退していたが、下げ幅を徐々に広げた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が3.3%安、本土大手行の中国建設銀行(939/HK)が3.2%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.1%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の銀行が安い。前記した建設銀行のほか、招商銀行(3968/HK)が2.8%、中国工商銀行(1398/HK)が2.7%、中国農業銀行(1288/HK)が2.6%、中国銀行(3988/HK)が2.1%ずつ下落した。
自動車セクターもさえない。上記した吉利汽車のほか、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.5%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.0%安、理想汽車(2015/HK)が1.9%安で引けた。
中国不動産セクターも売られる。中国奥園集団(3883/HK)が2.6%安、中国海外宏洋集団(81/HK)が2.0%安、龍湖集団HD(960/HK)が1.9%安、華潤置地(1109/HK)が1.8%安と値を下げた。
半面、産金セクターはしっかり。霊宝黄金(3330/HK)が4.4%高、山東黄金鉱業(1787/HK)が4.3%高、招金鉱業(1818/HK)が4.1%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が2.0%高で取引を終えた。
一方、本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%安の2949.93ポイントで取引を終了した。銀行・保険株が下げ主導。消費関連株、エネルギー株、運輸株、不動産株、公益株なども売られた。半面、医薬株は高い。素材株、証券株、半導体株、インフラ関連株の一角も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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