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24日の香港市場概況:ハンセン横ばい、半導体セクターに売り
*18:00JST 24日の香港市場概況:ハンセン横ばい、半導体セクターに売り
週明け24日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比0.81ポイント(0.004%)安の18027.71ポイントと小幅に3日続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は1.34ポイント(0.02%)高の6441.16ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は964億7300万香港ドルに縮小している(21日は1290億7590万香港ドル)。
先週の軟調地合いを継ぐ流れ。中国の消費鈍化や、人民元安の進行などが嫌気されている。中国人民銀行(中央銀行)は24日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を4日続けて元安方向に設定した。足元の外国為替市場では、対米ドルの人民元が約7カ月ぶりの元安水準で推移している。ただ、ハンセン指数は18000ポイントを下回る水準では下げ渋り、大引けにかけて下げ幅を縮小した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.4%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が2.8%安と下げが目立った。うち海底撈は、最高経営責任者(CEO)の交代が短期的な不安材料として意識されたもよう。7月1日付での辞任が決まった楊CEOは、新型コロナウイルス禍後の経営立て直しを主導した人物だった。
セクター別では、中国の半導体がさえない。前述したSMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が5.1%安、晶門半導体(2878/HK)が5.5%安で引けた。米財務省は21日、人工知能(AI)や先端半導体などの分野で導入する対中投資規制の細則を公表した。8月4日までの意見聴取期間を経て、今年末までに実施される見通しだ。
半面、食品・飲料の一角が後場に上げ幅を拡大。百威亜太HD(バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPAC:1876/HK)が3.2%高、康師傅HD(322/HK)が3.1%高で取引を終えた。また、中国建設銀行(939/HK)が1.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が0.9%高となるなど、本土系銀行セクターがしっかりで推移した。
他の個別銘柄では、美的置業HD(3990/HK)が69.9%高と暴騰。不動産開発事業を切り離すと同時に、配当を実施する方針を表明した。負債を減らし、信用リスクを低減する狙い。
本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.17%安の2963.10ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。機械株、メディア株、通信株、自動車株なども売られた。半面、銀行株の一角は高い。食品株、公益株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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