四電工 Research Memo(10):ROE向上に向けた取り組みを推進、配当性向引き上げなど株主還元も強化

2024年6月24日 16:50

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記事提供元:フィスコ

*16:50JST 四電工 Research Memo(10):ROE向上に向けた取り組みを推進、配当性向引き上げなど株主還元も強化
■株主還元策

1. 株主還元
四電工<1939>は2023年8月に「資本収益性の向上に向けた取り組みについて」を公表し、「人材投資をはじめとする成長投資を実践することで、利益の持続的な伸長を図るとともに、株主還元の充実等により適正な資本構成を実現する。」ことを基本方針として、ROEの向上にフォーカスした取り組みを推進している。

株主還元については「中期経営指針2025」の下2023年8月に株主還元方針を変更し、連結配当性向の目安を従来の30%以上から40%以上に引き上げた。また、景気動向等によって一時的に減益となった場合でも、極力配当水準の維持に努めるとしている。さらに、株式流動性を極力低下させないことを念頭に有効な自社株買いの方法や規模についても検討し、株式流動性や株価感応度向上の観点から時機を見て株式分割を通じた投資単位の引き下げについても検討する方針である。

この方針の変更及び業績の計画以上の伸長に伴い、2024年3月期の配当については2023年8月付及び2024年1月付で上方修正し、前期比50.0円増配の140.0円(第2四半期末60.0円、期末80.0円)とした。配当性向は48.3%となる。2025年3月期の配当予想については前期と同額の140.0円(第2四半期末70.0円、期末70.0円)としている。予想配当性向は55.1%となる。業績の拡大に伴ってさらなる株主還元の充実が期待できるものと弊社では考えている。


2021年12月に「四電工グループ サステナビリティ方針」を制定し、サステナビリティ経営を推進
2. サステナビリティの取り組み
同社はサステナビリティの推進にも取り組んでいる。2021年12月に「四電工グループ サステナビリティ方針」を制定し、2023年1月には気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同するとともに、TCFDコンソーシアムに加入した。同年9月には徳島県サステナビリティボンド(徳島県SDGs債)に投資した。同年12月には四国化成工業、四国電力及びヨンコーソーラーの3社が、カーボンニュートラル社会の実現に向けて再生可能エネルギー由来の電力調達を進めるため、同社グループとして初のオフサイトPPA事業の契約を締結した。また「四電工グループ人権方針」を策定し、事業活動に関わるすべてのステークホルダーの人権尊重に取り組み、社会の持続的発展に貢献する。2024年1月には令和6年度能登半島地震に伴い、北陸電力送配電の復旧作業に76名の応援を派遣したほか、日本赤十字社を通じて義援金を寄付した。同年3月には四国の各県が行っている若者の就学支援及び県内就職の促進・雇用創出を目的とする制度の趣旨に賛同し資金を拠出した。2022年3月期から始めており、今回で3回目の実施となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)《SI》

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