アジア投資 Research Memo(5):投資事業組合への第三者割当増資と経営体制の刷新を公表

2024年6月21日 14:25

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記事提供元:フィスコ

*14:25JST アジア投資 Research Memo(5):投資事業組合への第三者割当増資と経営体制の刷新を公表
■第三者割当増資及び経営体制の刷新

1. 第三者割当による新株式発行
2024年5月24日付けで、ガバナンス・パートナーズASIA投資事業有限責任組合を割当先として、第三者割当による新株式の発行について決議した。なお、本第三者割当は、2024年6月26日開催の株主総会において、割当先の無限責任組合員であるガバナンス・パートナーズ(株)※の代表取締役である丸山俊(まるやましゅん)氏が日本アジア投資<8518>の取締役として選任されることが条件となっている。

※ガバナンス・パートナーズは、以前より同社の投資担当部門とは投資業務で接点があり、同社が保有する投資先の株式譲渡や投資先企業の紹介(資金調達支援)などを通じて協働する関係となっている。ガバナンス・パートナーズは、投資会社として投資事業有限責任組合の運営を行っており、新たな価値の創出に取り組むスタートアップ・ベンチャー企業への投資及び経営変革や事業再構築、資本再編成によって企業価値の回復に取り組む上場企業への投資を行っている。


本件による発行株数は4,400,000株(決議時点の発行済株式総数17,884,392株に対する希薄化率は24.60%)、資金調達額は約10億円、払込期日は2024年6月28日となっている。具体的な資金使途については、障がい者グループホームプロジェクトへの投資資金に5億円(支出予定時期2024年7月~2025年3月)、戦略投資ファンド及びその他ファンドへの出資金に約4.9億円(支出予定時期2024年7月~2026年7月)を予定している。

なお、本件実行後は、割当先のガバナンス・パートナーズASIA投資事業有限責任組合が同社の筆頭株主(保有比率19.91%)になる。また、ガバナンス・パートナーズは、投資事業有限責任組合ガバナンス・パートナーズ経営者ファンド、ガバナンス・パートナーズ投資事業有限責任組合及びその子会社を通じて同社の普通株式3,793,100株(決議時点の合計保有比率21.21%)を既に保有している。

2. 経営体制の刷新
第三者割当による新株式の発行決議と同日に、代表取締役の異動を含む監査等委員以外の取締役の異動について内定し、2024年6月26日開催予定の株主総会の承認可決等をもって正式に決定することを決議した。今般の一連の決議は、同社の事業再生を強力に推し進めることを目的に、投資業務に精通した代表取締役を指名するとともに、事業戦略、財務戦略及び組織戦略の立案、並びに投資活動の監督の適任者をそれぞれ指名し、監査等委員以外の取締役を刷新するものである。なお、新代表取締役にはガバナンス・パートナーズの代表取締役である丸山俊氏が就任する予定であるが、新体制の下での中期経営計画については2024年7月以降に開催される取締役会にて決定され、公表する予定としている。また、2024年6月には次期中期経営計画を推進するための組織改正を実施した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)《SO》

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