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NYの視点:【今週の注目イベント】ECB、加中銀、米ISMや雇用統計、OPECプラス
*07:39JST NYの視点:【今週の注目イベント】ECB、加中銀、米ISMや雇用統計、OPECプラス
今週は欧州中央銀行(ECB)が定例理事会を予定しているほか、カナダ中銀は金融政策決定会合を予定している。米国ではISM製造業、非製造業景況指数、JOLT求人件数、米雇用統計など重要経済指標に注目。FRBは6月11日、12日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、ブラックアウト期間入りするため、高官の講演やイベントは予定されていない。
ECBはこの会合で0.25%の利下げを開始すると見られている。会合を前に発表されたユーロ圏5月消費者物価コア指数速報値は予想外に加速。一部では利下げの可能性に不透明感が広がった。センテノ・ポルトガル中銀総裁は「5月インフレの加速は、見通しを若干上回る程度」と述べており、ECBが計画通り利下げに踏み切る可能性を示唆した。独連銀のナーゲル総裁などは、6月に利下げしたあとも景気動向次第で判断し、2回目の利下げが9月ごろになると利下げペースに慎重な姿勢を見せた。ラガルド総裁会見で利下げペースを探ることになる。同時に予想外に利下げを見送った場合はユーロ買いが加速すると見る。カナダ中銀も会合で利下げに踏み切る見通し。同時に、カナダの第1四半期国内総生産(GDP)で成長が底堅いことが確認されており、万が一利下げが見送られるとカナダドル買いが強まると予想される。豪準備銀やNZ準備銀は直近の会合で、インフレ鈍化が進まず利上げの可能性にも言及した。
米5月雇用統計で失業率は3.9%と4月と同水準を維持する見込みで、非農業部門雇用者数は19万増が予想されており、労働市場の底堅さが証明される見通し。一部の連邦準備制度理事会(FRB)高官は現在の政策が十分に景気抑制的であるかどうかに懐疑的見解を示し始めていたが、4月消費者物価指数(CPI)に続きコア価格指数で少なくともインフレが再燃していないことが証明されたため追加利上げリスクは低下した。ただ、PCEコア価格指数は前年比で2.8%と依然2%を上回っており、FRBが特に注視している住宅を除いたコア指数もあまり変化なく、高金利をより長く維持する必要性が強まっていることは確かか。
■今週の主な注目イベント
●米国
3日:建設支出、ISM製造業景況指数
4日:製造業受注、JOLT求人件数
5日:ISM非製造業景況指数
6日:週次失業保険申請件数、貿易収支、非農業部門労働生産性
7日:米雇用統計、卸売り在庫
●英国
3日:製造業PMI
●欧州
3日:ユーロ圏、独・仏製造業PMI
4日:独失業率
6日:ユーロ圏小売売上高、独工場受注、欧州中央銀行(ECB)定例理事会、ラガルドECB総裁会見
7日:ユーロ圏GDP、独鉱工業生産、ナーゲル独連銀総裁、ショナーベル理事が講演
●中国
3日:財新製造業PMI
5日:財新サービス業PMI
7日:貿易収支、外貨準備
●日本
7日:家計支出《CS》
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