関連記事
エヌビディア好決算でハイテク株の好調はまだ続くのか!?
画像はイメージです。[写真拡大]
●エヌビディアが好決算!株式分割も発表
米半導体大手のエヌビディアが5月22日、2024年第1四半期の決算を発表。決算が好感され、1000ドルの大台を突破し、過去最高値を記録した。
【こちらも】東京海上の政策保有株売却に対する市場の反応
翌23日の日経平均も、エヌビディアに吊られるように前営業日から486円高となり、3万9000円台まで反発した。
エヌビディアは売上高が前年同期比の3倍以上の約240億ドル(約4兆円)、純利益も7倍以上の約150億ドル(約2兆3400億円)となり、改めて好調さを示した。
時価総額でも2位のアップルに肉薄している。同じハイテク株のマイクロソフトもクラウド向けAI開発が奏功し、アップルを抜いて1位に躍り出ていた。
エヌビディアは1対10の株式分割を発表し、四半期配当も10セント引き上げることを発表した。
エヌビディアの快進撃とハイテク株の好調はまだまだ続くのだろうか?
●エヌビディア好決算の要因
エヌビディアはデータセンター部門の売上増が顕著だった。AIなどのニーズからGPUは欠かせず、エヌビディアのチップ「H100」の需要の伸びは今後も続き、さらに拡張版の「H200」や、新型「Blackwell」も需要が供給を上回ることが見込まれるという。
需要が供給を上回る状況は2025年度も続くと見られ、在庫の増加や調整の懸念は緩和されつつある。
エヌビディアは生成AIブームの中心となりつつある。
●死角はあるのか!?
JPモルガンがエヌビディアの目標株価を引き上げるなど、まだまだ見通しは強気だ。今回の好決算は市場全体にとっても明るい材料となった。
ハーブリーブス・ランズタウンの株式分析責任者のデレン・ネーサン氏も、「エヌビディアの成長軌道に市場がついていくのがやっと。PER30倍半ばはバブルではない」と述べている。
株式分割の発表も、短期的には株価上昇要因となる。強気一色にも見えるが、死角はあるのだろうか?
エヌビディアだけでなく、様々なハイテク企業が半導体の開発で鎬(しのぎ)を削っている。どこかがエヌビディアを上回るGPUの開発に成功したとなれば、ゲームチェンジャーとなる可能性も否定できない。
まだまだ強気ではあるが、急激な下落にも備えが必要かもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
スポンサードリンク