29日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で小反発、資源株に買い

2024年5月29日 17:07

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記事提供元:フィスコ

*17:07JST 29日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で小反発、資源株に買い
29日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比1.45ポイント(0.05%)高の3111.02ポイントと小反発した。


中国景気の持ち直し期待が相場を支える。国際通貨基金(IMF)は29日に発表した最新の世界経済見通し(で、中国の2024年GDP(国内総生産)成長率予想を4月時点の4.6%から5.0%に0.4ポイント上方修正した。中国人民銀行の資金供給もプラス。中央銀行の人民銀は朝方、リバースレポを通じ満期分との差引で2480億人民元(約5兆3820億円)を市中供給している。ただ、上値は限定的。中国と西側諸国の対立や、人民元安の進行が不安材料だ。29日の上海外国為替市場では、対米ドルの人民元が昨年11月以来の安値を付けている。中国からの資金流出も懸念される状況だ。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、非鉄・産金の上げが目立つ。中国アルミ(601600/SH)が3.7%高、洛陽モリブデン(603993/SH)が2.6%高、江西銅業(600362/SH)が2.0%高、紫金鉱業集団(601899/SH)が2.2%高、中金黄金(600489/SH)が1.5%高で引けた。


エネルギー株もしっかり。中国海洋石油(600938/SH)が3.4%、中海油能源発展(600968/SH)が2.6%、中国中煤能源(601898/SH)が2.0%、中国神華能源(601088/SH)が1.3%ずつ上昇した。消費関連株、太陽光発電関連株、証券株なども買われている。


半面、保険・銀行株はさえない。中国人寿保険(601628/SH)が1.5%、中国人民保険集団(601319/SH)が1.3%、中国太平洋保険(601601/SH)が1.2%、上海銀行(601229/SH)が1.3%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.2%ずつ下落した。不動産株、公益株、医薬株、軍事関連株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.27ポイント(0.11%)高の252.58ポイント、深センB株指数が14.68ポイント(1.30%)高の1145.61ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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