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M&Aで全国展開:OCHIは13期連続増配予定、かつ「今後も増配継続計画」と
OCHIホールディングス(東証スタンダード。以下、OCHI)。住宅建材の卸しで中堅。M&Aで全国展開を図っている。
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OCHIに興味を抱いたのは、今2024年3月期計画までを含め13期連続増配を続けている点であり、「今後も増配継続方針」を明らかにしているのが入り口だった。100株保有者に独自のデザインのQUOカード2000円を供与しながら、配当政策に関し「配当性向20%を下限に30%以上を目指す」ともしている。
配当は株主還元策の一方の柱。その方向性・方針を明確にしていることは、株主への前向きな姿勢を意味する。評価したい。
コロナ禍で厳しかった2021年3月期からの収益・配当動向は、こんな具合だ。「2.3%減収、4.6%営業減益、4円増配30円配」/「9.9%増収、57.7%営業増益、20円増配50円/3.3%増収、3.8%営業増益、2円増配52円配」、そして今3月期は「3.8%増収、6.7%営業減益、2円増配54円配」計画。第3四半期時点で計画比「売上高73%、営業利益72%」と、着地・配当にブレはないと言い切れる状況。
来期に関して会社四季報は「3.75%増収、5.5%営業増益、3~4円増配」と独自予想し、「来期はM&A効果発現で営業益反発」としている。
OCHIの事業は、以下に収斂される。
「建材事業:国内の建材メーカー・建材商社から商品を仕入れ、建材販売店・工務店・住宅企業に卸す」
「環境アメニティ事業:業務用・家庭用の空調機器・暖房機器など快適機器を、量販店・ドラッグストア・ゼネコン・設備工事業者に卸す」
「加工事業:商社・メーカーから住宅用木材・合板・建材を仕入れプレカット(加工)し、工務店やハウスメーカーに卸す」
「エンジニアリング事業:建設・工事、構造物の診断調査」
1955年に創業者が福岡で興した越智商店が祖業。そして2008年にM社を子会社化し、北海道地区に進出。14年にO社を買収し中京地区に進出。16年にT社を子会社化し関東エリアに進出・・・以来今日まで13回のM&Aの実施で全国に事業エリアを拡げてきた。
先に四季報が「来期、M&A効果発現で営業益反発」と予想していると記したが、今年1月に傘下に入れた企業によるリフォーム事業拡大を指している。
本稿作成中の時価は1600円台半ば、予想税引き後配当利回り2.6%強。3月4日に1785円まで買われた後の調整場面。好配当利回りを享受しつつ、押し目買い姿勢で臨むべきか・・・としたい。4月1日には5日移動平均線と25日移動平均線の間にデッドクロスが発現している。短期的な売り転換(押し目場面出現)と捉えることも出来るからだ・・・。
が信用取引の取組を見ると1.22倍と接近状態、売り方の買い戻しの可能性も視野に入れておかなくてはならない。断を下しづらい。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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