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百貨店とSCの1月売上は好調続く、能登半島地震の影響は限定的
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が1月度の売上高を発表。元日に能登半島地震があったものの、限定的な影響に留まったことで全国的には好調が続いていることが分かった。
【前月は】百貨店とSCの12月売上、22カ月連続で前年上回る 忘年会など飲食が好調
■能登半島地震の影響は軽微
22日、日本百貨店協会が1月度の全国百貨店売上高概況を発表。売上高は前年同月比(店舗数調整後)7.1%増の4,593億6,425万1,000円となり、23カ月続で前年同月を上回った。新型コロナ前の2020年1月比でも0.2%増となっている。
一部地域で能登半島地震の影響がみられたものの、インバウンドに加えて催事や企画が好調。特にインバウンド需要は399億円と1月として過去最高を更新した。バレンタイン商戦も好調な滑り出しになっているという。
■身の回り品や化粧品が2桁割合の増加
大都市では、10都市中9都市で前年同月を上回った。その中では札幌(前年同月比:15.2%増、以下同じ)、京都(10.0%増)、大阪(16.6%増)、神戸(12.8%増)、福岡(17.1%増)で2桁割合の増加。一方で、3カ月連続で広島(10.6%減)のみが前年同月を下回った。
地区別では東北(11.7%減)と関東(1.2%減)が前年割れ。中部(2.3%増)、近畿(4.1%増)、中国(3.7%増)、四国(3.7%増)九州(1.3%増)が前年同月を上回っている。
商品別売上高では、婦人服・洋品(8.9%増)、身の回り品(11.0%増)、化粧品(23.5%増)、家具(9.4%増)、菓子(7.7%増)、食堂・喫茶(8.6%増)、その他(8.5%増)で伸び幅が大きめ。一方、家電(14.0%減)、商品券(6.4%減)でマイナス幅が大きめだった。
■ショッピングセンターは食品や飲食が好調
26日、日本ショッピングセンター協会が1月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比5.1%増の6,141億9,317万4,000円となり、百貨店同様に23カ月連続で前年同月を上回った。
年末からの暖冬で、アウターなど冬物衣料や防寒衣料の動きが鈍かった。またファッションの福袋はオンライン販売や事前予約制で減少傾向にあるという。一方でインバウンド需要で医薬品や化粧品が、食料品は福袋や帰省土産で好調だった。さらに飲食部門も新年会などのグループ利用や旅行客、イベント参加者などで好調だったという。
■地域別では北陸のみ前年割れ
売上のうち、テナントが前年同月比5.9%増の4,875億6,647万8,000円、キーテナントが同1.9%増の1,266億2,669万6,000円となり、こちらも全体同様に23カ月連続で前年同月を上回った。
大都市は全て前年を上回った。その中でも名古屋市(前年同月比:10.4%増、以下同じ)、大阪市(10.2%増)、神戸市(12.7%増)、福岡市(11.8%増)で2桁割合の伸び率。その他の地方では東北(4.2%増)、中部(4.6%増)、中国(5.7%増)、九州・沖縄(8.7%増)で伸び率が高めだった。ただし能登半島地震の影響で、休館したショッピングセンターが多かった北陸(9.0%減)が唯一の前年割れとなっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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