昨年6月に株式市場の歓迎を受け上場した:シーユーシーはホスピス事業の大手格

2024年1月27日 09:03

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 昨年6月21日、エムスリー(東証プライム)のグループ企業:シーユーシー(2014年8月設立)が東証グロースに上場した。株式市場は好感して迎えた。

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 公開公募価格1920円。1920円買い気配で始まり、午後2時に4430円で初値を付けた。その日のうちに5130円まで買われ、IPO人気をこなす売り先行を経て12月10日に2045円で底打ち。時価は2200円台終盤。

 市場筋の見方は「公開価格に限りなく近づき、しかも予想PERは29倍と期待度の高さを示している。地相場入りしたとみる」「しばらくは揉み合いを経て時間調整後、地相場入りと捉えるべき」に分かれるが、さて・・・。

 シーユーシーが展開する事業は「ホスピス事業」「居宅訪問看護事業」と、「医療機関支援事業」が柱。

 ホスピス事業はガンの末期や神経難病を患った人に向けたホスピス型住宅の運営。施設居住者への訪問看護・介護。ホスピス型住宅のサービスを提供する拠点数は34(2023年3月末)。24時間365日医師・看護師・介護士が訪問できる体制が敷かれている。2023年3月時点の年間の入居者数は1029人。年間の看取り数は840人。年々着実に実績を重ねている。

 病院の運営支援・売り上げ成長支援。

 「経営支援(事務長/管理部長機能を有する)人材の常駐」「マーケティング支援」「人事・採用支援」「IT・経理・総務等支援」「調達サポート」「M&A」「PMI(事業継承後の統合プロセス)」「病床転換」「クリニック開設」。

 活字にしてしまうといささか味気ないが、要は医療機関の拡大・成長支援。それらに加えて、こんな極限的な支援も実施している。

<調剤薬局制が普及率を高めているが、医薬品の購入価格は医療機関と医薬品卸業者の価格交渉で決まるケースが大方。病院にとっては、労力コストが大きな課題。対して費用最適化支援を行う>

<清掃・警備・設備保守・給食・滅菌・SPDなどの価格・使用範囲の適正化でコスト削減や運用改善を支援>

<診療報酬のファクタリング。法人・個人の医療事業主から国保・社保の債権を買い取り、前払いし医療機関のキャッシュフローの改善を支援>

 シーユーシーの上場後初決算となる2024年3月期は「9.5%減収、6.5%営業減益、15.9%最終減益」。主因は「新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種サービス」の剥落である。来期は「剥落要因」はほぼ消える。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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