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19日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で反落、上海50Aは0.2%上昇
*16:52JST 19日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で反落、上海50Aは0.2%上昇
19日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比13.51ポイント(0.47%)安の2832.28ポイントと反落した。20年5月以来の安値を再び切り下げている。
中国経済の先行き不透明感が改めて意識される流れ。17日に公表された2023年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)成長率は予想に届かず、12月の各種統計も経済成長の鈍化を示唆する内容だった。中国政府が景気支援スタンスを強めるとの期待は根強いものの、一段の具体的な政策が打ち出されない点も不安視されている。資金流出も警戒。株式相互取引スキームを通じたノースバウンド取引(香港→本土)では、依然として売り越しが続いている。ただ、指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。当局の株価対策が期待されている。18日のA株市場が後場から急反発したことに関しては、「国家隊」と呼ばれる政府系投資会社が市場に買い介入したとの観測が流れた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、発電の下げが目立つ。華電国際電力(600027/SH)が5.3%安、華能国際電力(600011/SH)が3.1%安、大唐国際発電(601991/SH)が2.9%安、国電電力発展(600795/SH)が1.9%安で引けた。経済活動の縮小で需要も減少すると懸念されている。
石炭株も安い。エン鉱能源(600188/SH)が2.5%、中国神華能源(601088/SH)が2.4%、広匯能源(600256/SH)が2.3%、陝西煤業(601225/SH)が2.0%ずつ下落した。
証券株もさえない。太平洋証券(601099/SH)が2.9%安、国聯証券(601456/SH)が2.0%安、中国銀河証券(601881/SH)が1.8%安、中国国際金融(601995/SH)が1.7%安と値を下げた。インフラ関連株、ハイテク株、素材株、医薬株、自動車株、不動産株なども売られている。
半面、旅行関連の銘柄はしっかり。中青旅(600138/SH)が3.1%高、黄山旅遊発展(600054/SH)が2.7%高、北京首旅酒店(600258/SH)が2.2%高、西蔵旅遊(600749/SH)が2.1%高、金陵飯店(601007/SH))が1.0%高で取引を終えた。今月26日から始まる「春運」(春節前後40日間の特別旅客輸送態勢)を前に、需要増の期待が高まっている。そのほか、メディア・娯楽株、食品・酒造株、銀行株の一角も買われた。大型株の一角に買いが入り、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.2%逆行高している。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.13ポイント(0.50%)安の224.35ポイント、深センB株指数が2.17ポイント(0.21%)安の1018.83ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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