18日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で5日ぶり反発、ソーラー発電関連に買い

2024年1月18日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 18日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で5日ぶり反発、ソーラー発電関連に買い
18日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比114.89ポイント(0.75%)高の15391.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が39.23ポイント(0.76%)高の5172.05ポイントと5日ぶりに反発した。売買代金は1073億5220万香港ドルに縮小している(17日は1305億4140万香港ドル)。


自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数はこのところ下落の勢いを強め、足元で連日で約1年2カ月ぶりの安値を切り下げていた。もっとも、上値は限定的。米長期金利の低下や、中国経済の先行き不安が投資家心理の重しだ。指数は安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が5.2%高、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.0%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.5%高と上げが目立った。


セクター別では、太陽光発電関連が高い。上記した信義光能のほか、協キン科技HD(3800/HK)が7.9%、福莱特玻璃集団(6865/HK)が6.3%、カ姆丹克太陽能系統集団(712/HK)が5.6%、陽光能源HD(757/HK)が3.3%ずつ上昇した。複数のアナリストは、「2024〜25年にかけて、エコ発電の規模は拡大する」との分析を明らかにしている。また、中国政府は先ごろ、「美しい国家建設の全面的推進に関する中国共産党中央・国務院の指導意見」を発表。この意見では、生態環境の全面的改善などが提示されている。このほか、上下水道など環境インフラ関連の中国水務集団(855/HK)が3.0%高、粤海投資(270/HK)が2.4%高と値を上げた。


自動車セクターも物色される。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が10.0%高、五菱汽車集団HD(305/HK)が4.2%高、長城汽車(2333/HK)が2.0%高、東風汽車集団(489/HK)が1.9%高で取引を終えた。


中国不動産セクターもしっかり。雅居楽集団HD(3383/HK)が7.7%高、融創中国HD(1918/HK)が5.3%高、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.7%高、碧桂園HD(2007/HK)が3.1%高で引けた。碧桂園については、資産ポートフォリオの見直しもプラス。外電は18日、碧桂園はシドニー住宅プロジェクトを売却し、オーストラリア市場から撤退すると報じた。


半面、非鉄・レアアース関連はさえない。非鉄金属・鉱石など生産・貿易の五鉱資源(1208/HK)が3.5%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が3.3%、ニッケル大手の新疆新キン鉱業(3833/HK)が1.4%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が1.3%ずつ下落した。


一方、本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%高の2845.78ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。ソーラー発電関連株、消費関連株、金融株、軍事関連株、医薬株、運輸株なども買われた。半面、素材株の一角は安い。エネルギー株、不動産株、公益株も売られた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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