関連記事
孝行息子EC拡大:パルグループHDの伸長&株価とどう向き合うか
パルグループホールディングス(東証プライム。以下パルグループHD)。「チャオパニック」など若い女性向き衣料品で、約50のブランドを展開。「3コイン」など生活雑貨が第2の柱に育つ流れを示している。
【こちらも】あらたが、「日用品卸最大級」と称される理由を紐解く
2021年2月期はコロナ禍の影響で、「18%減収、85%営業減益、12.5円減配12.5円配」と落ち込んだ。がその後の収益回復動向には、目を見張らされた。22年2月期の「23.7%増収、5.4倍営業増益、12.5円復元増配25円配」、「22.6%増収、2.1倍営業増益、記念配含み37.5円配」。
そして今2月期は「0.8%増収、5.0%営業増益、4.3%最終増益」計画で滑り出し、昨年10月11日に上方修正。新たな通期予想を「12%の増収(1842億7000万円)、19.9%の営業増益(189億7000万円)、12.5%の最終増益(124億5000万円/史上最高益を上乗せ)」とした。
上方修正の理由をパルグループHDでは「実店舗の自粛規制緩和による人流の増加」、そして「新型コロナウイルス拡大当初から進めてきたECの販売強化効果」とした。
パルグループHDが販路のシフトを進めるという流れにはない。前期に続き今期も25店舗の増設計画を示している。EC(自社&他社サイト)の売上高比率を高めていく方針と捉えるべきだ。現に2022年2月期のEC売上高は約400億円(自社EC約180億円)、そして今期についても約500億円(同250億円)を計画している。
EC事業の拡充を担当する堀田覚執行役員は、HPでも「動画活用で注文率が1.2倍!PALCLOSETの動画コマース施策とは」という見出しのもと、こう語っている。
「PALCLOSETは50以上の自社ブランドを取り揃えている当社の公式ECサイトで、アプリとWebの会員ユニーク数は600万人を超えている。顧客とスタッフとブランドの作り手が一緒に生活するような商店街をイメージして頂ければ・・・。
10年以上前に自社モールを立ち上げ、2016年に大幅リニューアル。EC時代の潮流に動画の活用という施策を執りいれたことが、ECの売上高を拡大させた。購入者の50%が動画を視聴している。当社の強みは自らの情報を発信してくれるスタッフがいること。スタッフと親和性の高い機能や施策を基軸に、サービスの拡大を進めていく」。
昨年末の株価は2464円。年初の1200円水準からジリジリと右肩上がりの動きを見せ、夏場に2000円超えを経て1600円水準まで調整。出直って12月に2668円まで買い上げられ、調整場面。IFIS目標平均株価2600円を勘案すると押し目買いで高値再来を待つのも一法だが、過去10年間の修正済み株価動向は3.8倍のパフォーマンス・・・さて。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
スポンサードリンク