14日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で続落、酒造株に売り

2023年12月14日 16:52

印刷

記事提供元:フィスコ

*16:52JST 14日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で続落、酒造株に売り
14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比9.77ポイント(0.33%)安の2958.99ポイントと続落した。年初来安値を付けた10月23日以来、約2カ月ぶりの水準に落ち込んでいる。


中国経済の先行き不透明感が重しとなる流れ。12日閉幕した翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」では、期待されていた強力な景気刺激策導入の方針は打ち出されず、アナリストの一部からは落胆の声が聞かれた。足元では、景気鈍化を示唆する指標公表が相次ぐ状況。中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した11月の金融統計では、人民元建て新規融資額が予想にとどかず、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは前月水準を下回った。また、あす15日に小売売上高や鉱工業生産など11月の各種統計が公表される。ただ、下値は限定的。14日の外国為替市場で、対米ドルの人民元が大幅上昇する中、国内からの資金流出懸念が和らいだ。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、酒造の下げが目立つ。山西杏花村フェン酒(600809/SH)が2.6%安、重慶ビール(600132/SH)が2.0%安、貴州茅台酒(600519/SH)が1.5%安、青島ビール(600600/SH)が1.2%安で引けた。


ハイテク株もさえない。情報技術サービスの中電科数字技術(600850/SH)が1.6%、光学機器メーカーの鳳凰光学(600071/SH)とインターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)がそろって1.5%ずつ下落した。医薬株、不動産株、エネルギー株、自動車株、金融株、軍事関連株なども売られている。


半面、メディア関連株はしっかり。長江出版伝媒(600757/SH)が2.7%、中文天地出版伝媒(600373/SH)が2.5%、中視伝媒(600088/SH)が2.4%ずつ上昇した。素材株、公益株、海運株も買われている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.66ポイント(0.29%)高の225.65ポイント、深センB株指数が9.54ポイント(0.89%)安の1063.97ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事