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大阪・心斎橋、7~9月の人出はコロナ禍前の83%まで回復 空室率も4.3%に低下
大阪・ミナミの繁華街・心斎橋筋商店街(大阪市中央区)の人出が、7~9月はコロナ禍前の83%まで回復する一方、テナントの空室率が4.3%に低下したことが、心斎橋筋商店街振興組合の調査で分かった。訪日外国人観光客入国規制の緩和やイベントの復活、阪神タイガースの優勝、円安などが重なったためとみられ、コロナ禍前のにぎわいが戻ってきた。
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調査は心斎橋筋商店街の南北約580メートル、鰻谷通りから宗右衛門町にかけての計4カ所にモニターを設置し、人出を24時間自動計測した。
調査によると、2023年7~9月の通行量は約2,300万人。コロナ禍前に当たる2019年7~9月の83.0%まで回復した。特に7月は最大で86.5%に回復、その後回復ペースが鈍化したものの、2019年同期の80%前後で推移している。
入国規制の緩和から1年近くが経過し、訪日客が増えているうえ、7月は4年ぶりの天神祭り奉納花火、8月はライブイベントのサマーソニック大阪、9月は阪神のセントラルリーグ優勝があり、多くの人がミナミへ出掛けた結果とみられる。
訪日外国人観光客は、中国人の戻りが鈍いが、韓国、台湾、米国など多くの国と地域がコロナ禍前を大きく上回り、日本政府観光局は10月の訪日客がコロナ禍前を0.8%上回ったとする結果を発表した。同じミナミの黒門市場では訪日客向けの店舗が増えている。
事業用不動産サービス・投資顧問会社のCBRE日本法人が集計する、心斎橋筋ハイストリートの空室率は、2022年1~3月にコロナ禍におけるピークとなる24.1%を記録したが、その後急速に回復し、2023年7~9月4.3%まで下がった。
店舗は出店予定地前の歩行者数を参考に出店の是非を決めることが多い。心斎橋筋商店街振興組合は、通行量の回復が空きテナントの解消に効果を上げているとみている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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