相場展望11月16日号 米国株: インフレ鈍化⇒金利低下⇒株高も、急騰後の反落に注意 日本株: 「突出して上昇」した株価の、「反落リスク」に目配り

2023年11月16日 11:54

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)11/13、NYダウ+54ドル高、34,337ドル(日経新聞より抜粋
  ・米国のインフレに対する過度な警戒が和らぎ、株式相場の支えとなり、9月以来の高値で終えた。ただ、11/14に10月の消費者物価指数(CPI)の発表を控えている。積極的な買いは広がらず、NYダウの上値は限定的だった。
  ・NY連銀が11/13公表した10月の消費者調査によれば、1年先の期待インフレ率は3.6%と9月の3.7%からは低下した。3年先は横ばいだったものの、5年先も2.7%と9月の2.8%を下回った。インフレへの警戒が後退し、11/13の米債券市場で長期金利は4.6%台前半と前週末終値の4.65%を下回る場面があった。金利の低下を受け、NYダウは一時+120ドル余り上昇した。
  ・航空機のボーイングが+4%高となり、NYダウを+50ドル余り押し上げた。中国政府が主力小型機「737MAX」の購入再開を検討していると米ブルームバーグ通信が伝えたことなどが買いを誘った。
  ・取引開始直後のNYダウは下げる場面があった。直近の2週間で+1,900ドル近く上昇しているため、主力銘柄の一部に目先の利益を確定する売りが出やすかった。市場では「10月のCPIの発表を前に様子見の投資家が多い」との声が聞かれた。
  ・米政府のつなぎ予算の期限が11/17に迫っている。政府機関の一部閉鎖リスクも警戒されている。午後の取引でNYダウは伸び悩んだ。
  ・個別銘柄では、映画・娯楽のディズニーや建機のキャタピラー、小売のウォルマートが上昇した。電気自動車のテスラは+4%高で終えた。半面、スポーツ用品のナイキ、ホームセンターのホームデポが下げた。スマートフォンのアップル、ソフトウェアのマイクロソフトも売られた。ネット通販のアマゾンなども下げた。

【前回は】相場展望11月13日号 米国株: 11月は経験則では「上昇月」、懸念材料は「新つなぎ予算」 日本株: 7~9月期決算発表シーズンは今週前半まで

 2)11/14、NYダウ+489ドル高、34,827ドル(日経新聞より抜粋
  ・朝発表の10月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回り、米追加利上げ観測が一段と後退したことで買いが広がり、9月中旬以来の高値で終えた。
  ・10月のCPIは前月比で横ばいと、ダウジョーンズ通信がとりまとめた市場予想の+0.1%上昇を下回った。エネルギー・食品を除いたコア指数は+0.2%上昇し、市場予想の+0.3%上昇を下回った。コア指数の前年同月比の上昇率は+4.0%と、市場予想の+4.1%を下回った。インフレの鈍化を示す内容で、米連邦準備理事会(FRB)が高い政策金利を長く維持するとの見方が薄れた。
  ・市場では「このところの株高を一段と支える良い内容だった」との声があった。シカゴ連銀のグールズビー総裁も11/14午後に米経済団体が開いたイベントで、10月のCPIは「なかなか良い」と話し、インフレ目標達成に向けてゆっくりだが確実に進んでいるとの見方を示したと伝わった。
  ・米債券市場ではCPIの発表後に長期金利が大幅に低下(長期債価格は上昇)し、4.4%台前半まで下がる場面があった。株式の相対的な割高感が薄れたのもハイテク株を中心に株式相場の追い風となった。米景気の大幅な悪化が避けられるとの観測から、化学のダウや建機のキャタピラ-といった景気敏感株にも買いが入った。
  ・その他の個別銘柄では、製薬のメルクやソフトウェアのマイクロソフトも上昇。ゴールルドマンサックスやJPモルガンチェースなど金融株も買われた。市場予想を上回る四半期決算を発表したホームセンターのホームデポは+5%高で終えた。決算発表を控えアナリストから強気な見通しがあった画像処理半導体のエヌビディアは10日続伸した。電気自動車のテスラやネット通販のアマゾンも上げた。一方、医療保険のユナイテッドヘルスと保険のトラベラーズは売られた。

 3)11/15、NYダウ+163ドル高、34,991ドル(日経新聞より抜粋
  ・11/15発表の10月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想に反して低下した。インフレの鈍化を示し、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終わったとの見方が一段と強まり買いが入り、4日続伸し、8月中旬以来の高値で終えた。
  ・10月のPPIは前月比▲0.5%低下し、ダウジョーンズ通信がまとめた市場予想の+0.1%上昇を下回った。11/14発表の10月の米消費者物価指数(CPI)に続いて物価上昇の鈍化を示す内容で、市場では「FRBが追加利上げを避けるとの見方を支える」結果だったとの受け止めが広がった。
  ・NYダウ構成銘柄ではないが、11/15に市場予想を上回る四半期決算を公表した小売のターゲットが急伸した。同日発表の10月の米小売売上高は前月比▲0.1%減と、市場予想の▲0.2%減ほど落ち込まなかった。消費の底堅さが意識されたのも米株相場を支えた。
  ・もっとも、NYダウは上げ幅を40ドル余り縮める場面があった。前日までの3営業日で+900ドル余り上昇していた。短期間で大きく水準を切り上げた後で、利益確定の売りも出た。
  ・個別銘柄では、映画・娯楽のディズニーやスポーツ用品のナイキなど消費関連株の上昇が目立った。半導体のインテルや工業製品・事務用品のスリーエムも上昇した。電気自動車のテスラが上昇した。半面、製薬のメルクや日用品のP&Gといったディフェンシブ株の一角が下げた。半導体のエヌビディアは11営業日ぶりに反落した。

●2.米国株:インフレ鈍化⇒金利低下⇒株高も、短期急騰の反動安に注意

 1)インフレの鈍化が証明された
  ・米10月消費者物価指数(CPI)は予想外の前月比マイナス、前年同月比+3.2%高。
  ・米小売売上高は予想上回り前月比▲0.1%、予想▲0.3%ほど悪化せず。
  ・米10月生産者物価指数(PPI)前月比では予想を下回り▲0.5%、前年比+1.3増。

 2)市場予想を下回るCPIを受け、利上げ終了観測で金利が急低下し、株高
  ・金利の推移   11/1   11/14 11/15
   短期金利(2年) 4.944% 4.836 4.916
   長期金利(10年) 4.734% 4.447 4.540
   NYダウ(終値) 33,274ドル 34,827 34,991
  ・ただ、11/15はNYダウは+163ドル高・終値34,991ドルしたが、金利は上昇。長期金利で11/15は前日比+0.093上昇・上昇率+2.09%高。ナスダック総合指数は金利上昇は割高感が意識されやすく、上昇率は+0.07%とNYダウの+0.47%と比べて伸び率は小さい。
  ・長期金利は低下基調だが、反転し上昇する可能性もあり、株価急騰局面の反動に留意したい。

 3)ハイテク関連銘柄が買われる展開を予想
  ・年末にかけて米株式相場が上昇しやすいという経験則。
  ・米大統領選挙を翌年に控え経済刺激策が期待しやすいという経験則。
  ・メモリー半導体関連会社の業績底入れ⇒反転見通し。台湾積体電路(TSMC)、韓国・サムスン電子
  ・人工知能(AI)関連に注目。

 4)NYダウは、8/1高値⇒10/27底値まで▲3,213ドル下落に対して11/15まで80%戻り
  ・10/27底値⇒11/15まで+2,574ドル上昇・上昇率+7.9%。8/1からの下落幅に対する戻りは+2,574ドル高・戻り率+80%。
  ・NYダウの推移 8/1     10/27  11/15
   NYダウ    35,630ドル  32,417 34,991
             ▲3,213安 ⇒ +2,574高
 5)次の反落対応に留意
  ・決算発表シーズンで好業績と金利低下で株価は大幅に上昇したが、反落に留意。
  ・決算発表イベンント終了後で好業績材料出尽くし。
  ・金利の反発上昇(急落の戻し)で株式の割高感意識の浮上。
  ・直近の急騰の反落リスクへの目配り。
  ・好業績発表で急伸した銘柄の利益確定売り。
  ・高配当と増配銘柄に注目。

●3.米下院、つなぎ予算案を可決、政府閉鎖回避に道筋(CNNより抜粋

 1)ホワイトハウスの当局者は、上院で可決された場合、バイデン大統領は法案に署名する用意があると明らかにした。現状のままだと政府は11/17に予算切れとなる。

 2)下院の投票結果は賛成336、反対95だった。反対95の内訳は、共和党93・民主党2。反対理由は、歳出大幅削減が実施されないため。

 3)この予算案は期限を2段階に設けられている。1段階は、1/19期限で、軍の建設関係、退役軍人関係、輸送・住宅・エネルギー省などの優先分野の予算を延長する。2段階は、2/2期限で、他の政府機能の予算を手当する。イスラエルとウクライナへの追加支援は盛り込まれていない。

●4.米利下げは来年第4四半期に、経済強く=ゴールドマン(ロイター)

 1)ゴールドマンは主要なインフレ指標が2.5%を下回れば、2024年第4四半期に利下げが開始されると予想。

●5.高インフレを抑制するために、強力な金融政策が必要=ジェファーソンFRB副議長(ロイター)

●6.FRBが時期尚早に利下げすれば信頼失う恐れ=シタデル創業者のグリフィン氏(ブルームバーグ)

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)11/13、上海総合+7高、3,046(亜州リサーチより抜粋
  ・米中対立の緊張緩和期待が相場を支える流れとなった。
  ・米サンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会談に併せ、中国の習近平・国家主席とバイデン米大統領は11/15に会談すると伝わっている。そうした中、外電は11/12、中国が米ボーイングの小型旅客機「737MAX」の購入再開を検討している模様、などと報じた。米中首脳会談に合わせた動きとみられている。
  ・政策期待も強まる状況。中国人民銀行(中央銀行)は今週、大規模な貸出期限の到来に備え、資金供給量を大幅に拡大すると予想されている。ほか、預金準備率の引下げ観測も流れた。当局は資金流動性を高めるとの見方だ。
  ・ただ、上値は限定的。景気後退懸念が強い中、指数は安く推移する場面がみられた。
  ・足元で公表された経済指標が総じて弱い内容となったほか、ネット小売の伸び悩みも明らかになっている。市場調査会社の最新データによれば、オンライン通販セールイベント「シングルデー(独身の日、双11)」の総取引高(GMV)は前年同期比+2.1%増(10/31午後8時から11/11午後11時59分までの累計)にとどまり、増加率は前年の+13.7%から大幅に鈍化した。
  ・業種別では、ハイテク関連の上げが目立ち、エネルギー関連もしっかり、通信関連・メディア・娯楽・公益・素材・軍事関連・海運なども買われた。半面、医薬は冴えず、消費関連・銀行・証券は売られた。

 2)11/14、上海総合+9高、3,056(亜州リサーチより抜粋
  ・前日の好地合いを継ぐ流れとなった。
  ・中国の景気対策や、米中対立の緩和(11/15の米中首脳会談)に対する期待感が引き続き支えとなっている。
  ・中国景気の鈍化懸念が強まる中、当局は追加の刺激策を打ち出すとの見方が広がった。HSBCは最新リポートで、中国人民銀行(中央銀行)が11/15に実施する。「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、資金供給規模を拡大する可能性に言及。また、年内に預金準備率を0.5%引下げる可能性を指摘した。MLF金利については、市場の一部で引上げ予想も浮上している。
  ・もっとも、上値を買い進む動きはみられない。
  ・中国では明日11/15の取引時間中(日本時間11時ごろ)に、10月の小売売上高や鉱工業生産などが公表されるため、様子見ムードも漂った。
  ・業種別では、不動産の上げが目立ち、証券もしっかり、ハイテクも物色された。消費関連・医薬・銀行・インフラ関連なども買われた。半面、エネルギーは冴えない。素材・公益・運輸も売られた。

 3)11/15、上海総合+16高、3,072(亜州リサーチより抜粋
  ・中国当局の景気テコ入れ策が期待される流れとなった。
  ・中国人民銀行(中央銀行)が不動産市場の支援策として、少なくとも1兆人民元(約20兆7,000億円)の低金利資金を都市部の再開発や保障性住宅の建設に投入する方針、などと伝わった。また、人民銀が11/15朝に実施した「中期流動性ファシリティ(MLF)」では、金利は前月と同水準に据え置かれたものの、資金供給規模が市場予想を上回っている。
  ・この日公表された中国の10月経済指標では、小売売上高と鉱工業生産が市場予想を上回る一方、固定資産投資額は市場予想を下回った。
  ・もっとも、重要イベントを前に上値は限定的。
  ・米サンフランシスコで11/15(日本時間11/16未明)の予定されている米中首脳会談でサプライズはあるか、投資家の注目が高まっている。
  ・業種別では、紡織機械の上げが目立ち、セラミック関連もしっかり。セメントも物色された。二輪車・非鉄金属・銀行・鉄鋼なども買われた。半面、メディア・娯楽・印刷包装・造船は冴えない。

●2.中国、地方政府に官民連携事業の削減指示、債務リスク抑制=関係筋(ロイター)

●3.中国が住宅市場活性化で低利融資21兆円の新規投入を検討=関係者(ブルームバーグ)

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)11/13、日経平均+17円高、32,585円(日経新聞より抜粋
  ・前週末の米株高の流れを受けて朝方は幅広い銘柄に買いが先行し、上げ幅は一時+300円を超えた。ただ、その後は戻り待ちや利益確定の売りが出て伸び悩み、下げに転じる場面も
あった。決算や収益見通しを材料に個別株が大きく動いた。
  ・米長期金利の上昇一服などを背景に、前週末の米株式市場では特にハイテク株の上昇が目立った。この流れを引き継ぎ、東京市場でも電子部品や半導体関連など値がさのグロース(成長)株の一角に買いが先行した。2024年3月期の見通しを上方修正した東エレクが上昇した。
  ・一方、日経平均が33,000円に近付くと、徐々に利益確定売りなどが広がり、上値は重くなった。今期の見通しを下方修正した資生堂は制限値幅の下限(ストップ安水準)まで売られた。
  ・前週末に米格付け会社が米国債の長期発行体格付け見通しを「ネガティブ」に引下げたことへの警戒も根強かった。
  ・個別株では、TDK・アドテストが高かった。三井金・いすゞが急伸した。アサヒ・クレセゾンの上げも目立った。一方、日産化・ニトリが急落し、日産自も安く、ソニーの下げも目立った。

 2)11/14、日経平均+110円高、32,695円(日経新聞より抜粋
  ・前日の米NYダウが上昇した流れを受け、東京市場では値がさ株を中心に買いが優勢だった。外国為替市場で円相場が約1年ぶりの安値圏で推移しており、輸出関連銘柄の一角にも買いが入った。ただ、日本時間11/14夜に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、買い一巡後は上値が重かった。
  ・11/13の米株式市場でインフレ懸念の後退を背景に、NYダウが9月以来の高値で終えた。東京市場でも指数寄与度の大きい銘柄に買いが先行し、上げ幅は+200円を超える場面があった。11/14の東京為替市場で円相場は1ドル=151円台後半と約1年ぶりの円安・ドル高で推移し、輸出採算の改善期待から自動車株などにも買いが入った。
  ・ただ、上値を動きは限られた。日経平均が心理的節目の33,000円に近付く水準では幅広い銘柄に利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。10月の米CPI発表を控えて次第に様子見気分も強まった。11/15には米中首脳会談が開かれる予定で、会談の内容を見極めたいとの声も
聞かれた。
  ・個別銘柄では、東エレク・アドテストが上昇、ホンダ・資生堂の上げも大きい。一方、リクルート・アドテストが下落、コナミ・メルカリも売られた。

 3)11/15、日経平均+823円高、33,519円(日経新聞より抜粋
  ・前日の米長期金利が大幅に低下し、株式の相対的な割高感が薄れ、9/15以来となる2カ月ぶりの高値で終えた。米ハイテク株高の流れを引き継いで、PER(株価収益率)の高い半導体関連などが買われた。株価指数先物に海外短期筋とみられる断続的な買いが入り、日経平均の上げ幅は今年最大となった。
  ・日経平均は7/3に付けた年初来高値33,753円まであと230円余りに迫った。
  ・11/14の米株式市場でNYダウは前日比+1.42%高、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は+2.37%高で終えた。同日発表の10月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の伸びが市場予想を下回り、米インフレ基調の鈍化を示した。追加利上げ観測が後退し、米長期金利が4.4%台半ばまで低下した。米市場ではハイテク株を中心に買われた。東京市場でも東エレクやアドテスト・TDK・ソニーなどが買いを集めた。
  ・中国国家統計局が11/15発表した10月の工業生産高と小売売上高がともに市場予想を上回り、中国景気への過度な警戒感が和らいだ。中国・香港などアジアの株式市場も堅調に推移し、運用リスクを取りやすくなった短期筋による株価指数先物への買いが勢いを増した。
  ・内閣府が11/15に発表した7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比年率▲2.1%減だった。3四半期ぶりのマイナス成長となり、国内長期金利が低下したことも株式市場には支えとなった。
  ・一方、日経平均は9/15高値33,533円近辺では目先の利益を確定する売りが出た。夏場から秋の上昇局面で売買高が膨らんだ価格帯とあって、上値が重くなる場面があった。
  ・個別株では、ソフトバンクG・テルモ・出光興産が上げた。一方、三菱UFJ・NTT・電通は下げた。

●2.日本株:「突出した株価上昇」に「反落への目配り」に留意

 1)円高への反転リスクに注目
  ・円買い介入への警戒。

 2)日経平均への寄与度が高い値がさ株が主導する危うさ
  ・11/15の日経平均は+823円高と大幅高。
  ・一部の値がさ株で日経平均が上昇したが、全体の盛り上がりには欠ける。
  ・値上がり銘柄数1,058銘柄
   値下がり銘柄数 539銘柄:大幅高の割に値下がり銘柄数が多い。
  ・米金利低下で日米金利差が縮小⇒円高へ反転の可能性⇒輸出関連企業の業績悪化懸念⇒日経平均が下がるリスクを内包。
  ・米株高の反落の影響を受けやすい。

 3)ドル建て日経平均は11/15に222ドルと高水準で「売られやすい」位置まで上昇
  ・海外投資家からみると、ドル建て日経平均の高値は利益確定したい位置にある。
  ・ドル建て日経平均 10/26  11/1 11/15
   ドル建て日経平均 203ドル 208  222

 4)反落リスクへの対応
  ・利益確定売り。
  ・日経平均との連動性が低い銘柄の中で好業績銘柄にシフト。
  ・高配当、増配期待、自社株買い銘柄に注目。

●3.三菱UFJ・亀澤社長「金利ある世界に戻っていくところ」(NHK)

●4.味の素、米遺伝子治療薬製造会社を約840億円で買収(ブルームバーグ)

●5.三菱UFJ、7~9月期経常利益+1兆2,799億円、前年同期比+116.5%増(フィスコ)

 1)自社株買い発表、発行済み株式総数の3.31%にあたる4億株を上限。

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・2914 JT 好業績。

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou

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