加賀電子は120円高の後も堅調、第2四半期決算が想定を上回り通期業績の上振れに期待強まる

2023年11月9日 12:25

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■今期は期初からスポット販売の剥落など織り込み減収減益の計画

 加賀電子<8154>(東証プライム)は11月9日、再び出直りを強める相場となり、6170円(120円高)まで上げた後も上げ幅100円台で堅調に売買されている。8日15時に発表した第2四半期連結決算(2013年4~9月・累計)は前年同期比で売上高が8%減、営業利益は24%減などと減収減益だったが、通期の予想は全体に据え置いた。今期は期初からスポット販売の剥落などを織り込んで、減収減益の計画が組まれており、調査筋からは、第2四半期までの推移を踏まえ、通期業績への上振れ予想が出ている。

 4~9月の連結売上高は前年同期比7.9%減の2750億44百万円で、営業利益は同24.4%減の138億76百万円だった。ただ、今期はスポット販売の剥落と在庫調整の影響を織り込んで、期初から減収減益の計画を開示していた。会社資料によれば、これらの影響が大きいのは特に上期(4~9月)になるとし、上期の売上高は2600億円、営業利益は100億円を想定していた。今回は、売上高、営業利益ともこの想定を上回る着地となった。

 一方、通期予想は5月に開示した数値を据え置き、売上高は5500億円(前期比9.5%減)、営業利益は250億円(同22.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は180億円(同22.0%減)、1株利益は685円42銭を各々継続した。在庫調整の影響が一部で「後ろ倒し」になっている模様だ。加えて、インフレ進行や為替変動、中国景気の減速、ウクライナ侵攻の長期化や緊迫化する中東情勢など、昨今、先行きに対する不透明感が一層強まっていることも、判断を慎重にさせていると推定される。だが、足元の情勢を踏まえた業界関係者からは、「上期の上振れ分を下期に丸々食い潰すとは考えにくい」との声が聞かれる。調査筋の中にも通期業績への上振れ観測があり、いずれ上方修正が発表される可能性のある銘柄として継続的に注目しておきたいところだ。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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