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逆の立場からの視点が大事 整備入庫先・残存車検期間
Photo: 信頼できる整備工場で車検取得することが大事(画像提供: A.M.S)[写真拡大]
前回は渋谷で違法改造車の事故が発生したため、関連する問題を記事とした関係で、1回飛ばしになったので、前々回に続き、中古車に関するいろんな疑問点をユーザーの視点と業者側の事情を勘案して検討して見たい。
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●残存車検期間
残存車検期間が短いと、次回車検がすぐにやって来る。
次回の車検に関して、優良な、良心的な中古車業者も勿論多くあるが、敢えて最近問題を起こした悪徳業者の実例を勘案すると、業者の見分けがつかない素人である一般的なユーザーには、不安しか無いだろう。
大多数の業者車検は、ディーラー車検よりも割安だ。
しかし、中古車業者の反発を敢えて無視すれば、割高についてもトヨタ車はトヨタのディーラー、ホンダ車はホンダのディーラーで車検受けするのが一番安心だ。
メーカーの正規ディーラーでなくても、傘下の協力販売店(業販店)で、「○○〇特約店」といったメーカー看板を掲げて、そのメーカーの車種を列挙した表示を行っている業者(特約販売店とかサブディーラーと呼ばれている)は、正規ディーラーと、ほぼ同等に扱っても良いだろう。
●車検の種類(ディーラー車検と業者車検、個人車検)
一般乗用車の場合の車検は、新車登録後3年目、以降2年毎に義務付けられている。
その車検合格基準は、「検査受け時点」で規制値をクリアしていれば良い。だから、一番安く車検を取得出来る方法は、「個人車検」である。
従って、当然ながら金額的には、「ディーラー車検>業者車検>個人車検」となる。
●個人車検
個人車検は、個人的に車検場へ車を持ち込み、検査を受ける。
新車登録後、初回車検では3年、それ以降なら2年間走行していたのだから、そのまま「合格」となる事は先ず無い。
車検は、例えばブレーキパッドが交換時期を迎えていても、試験時点で制動力が確保されていて、基準をパスすればOKだから、個人車検は不合格の項目だけを修正すれば良い。
検査ラインで「前照灯の光軸」と、「ホイールアライメント」が基準値から逸脱していた場合、車検場の近くにある整備業者に飛び込んで、車検場で不合格になった部分だけの整備を依頼する。
従って、検査受けの諸費用を除けば、不合格部分の修正整備費用だけとなるので、安価である。その後、再度車検場に持ち込む訳だから、今度は無事合格となる。
ここで再度確認しておくが、「検査ラインを通した“その時点”で車検合格しただけで、帰る途中で駄目になるかも知れない」事を忘れないで欲しい。
取り敢えず継続検査を取っておいて、車検切れ後の数カ月以内に別の車を購入する予定があったり、検査を付けておいて個人間売買でもしない限りは、あまりお勧め出来ない。
●ディーラー車検と業者車検
筆者がディーラー車検をお勧めするのは、ディーラー車検は次回車検までのスパンで整備内容を考えるからだ。
例えば年間7~8,000km、次回車検までに1.5万km程度走行すると思われるユーザーの車検で、ブレーキパッドが 後5~6,000km程度の残量だった場合には、「交換時期になったら交換する」とか、「1年後の点検時に交換するか」の意向確認をする。
この場合、ユーザーによっては「この際、ついでに交換しておく」との選択をする事もある。
業者の場合、ブレーキ残量の交換時期目安を教えてくれても、「次回に車検入庫して貰える確証が無い」から、そこまでの対応は期待出来ないだろう。
そんな理由から、筆者はディーラー車検一択なのだ。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る)
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