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阪神タイガース優勝でさらなる株価上昇か?
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●阪神優勝の年は株価上昇?
プロ野球・阪神タイガースが優勝マジック5(9月11日現在)とし、18年ぶりの優勝が目前となっている。
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阪神タイガース優勝の年は株価が上昇するという株式市場のアノマリーがあり、阪神ファン・プロ野球ファン以外からも注目される。
宮本勝浩関西大学名誉教授による試算では、関西での経済効果は約870億円との報道もあり、3月に日本が優勝したWBCの経済効果を上回る。
毎回阪神優勝時には、大阪・道頓堀を中心にお祭り騒ぎになるなど社会現象にまでなるが、今回も優勝すればどんな波及効果が期待できるだろうか?
●過去のアノマリー
阪神は戦後5回優勝しているが、そのうち1985年、2003年、2005年もいずれも日経平均株価は年初から大幅上昇している。
1985年は球団唯一の日本一にも輝いたが、この年はプラザ合意があり、バブル景気がスタートした。
2003年は星野仙一監督で18年ぶりにリーグ優勝し、この年は世相を表す漢字に「虎」が選ばれるなど、注目度が高かった。優勝セールや関連商品に高値が付き、この時の経済効果は約1500億円とも言われている。
2005年は岡田彰布監督で優勝したが、経済効果は2003年の半分以下に留まった。2003年も2005年もいずれも世界的に株価は好調だった。
一方で、2008年は春先から首位を独走していたが、最大13ゲーム差を付けていた巨人に大逆転を許し優勝を逃した。その直後にリーマンショックが起きた。
●関連株はすでに上昇も?オリックスとの関西対決も
サッカーのW杯などもお祭り騒ぎにはなるが、必ずしも毎回日本が勝利すれば株価が上昇しているわけではないので、前のめりは危険ではある。
阪神の親会社である阪急阪神HDは、コロナ禍からの回復の影響を受けて、年初からすでに株価が1.5倍上昇しており、9月7日には年初来高値を付けている。
阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー リテイリングも同じように上昇しており、優勝セールの売上増が期待される。スポンサーである上新電機も9月11日に年初来高値を付けた。
春先のWBCでは、大谷翔平選手の活躍により名前以外関連のない大谷工業の株価が上昇するという珍事があったが、今回も選手名の一致だけで思わぬ上昇があるかもしれない。
同じく関西に本拠地を置くパリーグのオリックス・バファローズも首位を独走している。日本シリーズで関西決戦となる可能性もあり、関西のさらなる経済波及効果も期待される。
今年はすでにコロナ禍からの経済再開やインバウンド、円安などの影響で元々日本株が上昇しており、優勝によりどこまで上昇するかは未知数ではある。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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