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天気予報と連動した来店客予測データ、小売・飲食店に提供 ウェザーニューズ
今回のサービスの概要(画像: ウェザーニューズ)[写真拡大]
ウェザーニューズ(千葉県千葉市)は30日、小売及び飲食事業者向けに、天気予報を利用した2週間先までの「来店客予測データ」の提供を始めた。食品スーパー「マルエツ」が先行して導入しており、月間の客数予測制度は95%以上となっている。シフト管理や発注業務に活用されている。
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1km四方単位での天気予報を利用した「AI来店客予測モデル」を開発。過去の天気予報データ、店舗の来店客数、カレンダー情報などの過去データを機械学習によって統合。最新の天気予報を組み合わせることで、来店客数を高精度で予測する。大雪や台風などの買い物控えも考慮可能という。
小売店や飲食店の来店客数は、天候の影響を受けやすい。だがこれまで、高精度な予測が立てられないため、食品ロスやスタッフ過不足などの課題の解消が難しかった。今回提供を開始したデータにより、最適な仕入れやシフト調整が短時間で行えるようになる。
食品スーパーのマルエツは、首都圏を中心とした全305店舗に先行導入した。発注システムやレジシフト管理システムと段階的に連携。予測来店客数を全店舗に配信し、レジシフトの最適化や自動発注数の精度向上に成功しているという。
これまでは店舗単位で過去実績や経験をベースに、2週間~2カ月先までの来店客数を予測。発注システムとシフト管理システムにそれぞれ入力していた。
従来の手法では、店舗によって予測精度にバラつきが生じたり、予測に時間がかかるなどの問題があったという。また予測が外れた場合に、品切れによる機会ロスや売れ残りによる食品ロスにつながっており、人員配置やシフト調整にも手間がかかるという課題があった。
マルエツは今後、さらに他のシステムとの連携も進め、販促施策の改善や店舗オペレーションの改善に取り組む予定だ。
ウェザーニューズはスーパーマーケットだけでなく、コンビニやドラッグストア、アパレルなどの小売店と、飲食店での導入を想定している。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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