JPホールディングスは24年3月期1Qが2桁増益で通期上振れ余地

2023年8月14日 16:24

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  JPホールディングス<2749>(東証プライム)は8月10日の取引時間中に24年3月期第1四半期連結業績を発表した。増収・2桁増益で着地した。新規施設開設や「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組が奏功して受入児童数が増加し、人員配置最適化など効率的な施設運営も推進して費用増加を吸収した。そして通期の営業・経常増益(当期純利益は特別損失一巡で減益)予想を据え置いた。小幅増益にとどまる見込みとしているが、保守的な印象が強い。第1四半期の好調を勘案すれば通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は6月の年初来高値圏から反落して水準を切り下げたが、第1四半期業績を好感して反発の動きとなった。出直りを期待したい。

■24年3月期1Qは2桁増益、通期予想据え置きだが上振れ余地

 24年3月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比4.2%増の89億56百万円、営業利益が19.6%増の8億68百万円、経常利益が18.7%増の8億77百万円、親会社株主帰属四半期純利益が18.0%増の5億72百万円だった。

 増収・2桁増益で着地した。新規施設開設や「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組が奏功して受入児童数が増加し、人員配置最適化など効率的な施設運営も推進して費用増加を吸収した。新規施設の開設は保育所1園、学童クラブ・児童館8施設、合計9施設で、第1四半期末の子育て支援施設数は保育園209園、学童クラブ85施設、児童館11施設、合計305施設となった。なお認可保育園および東京都認証保育所のうち5施設を、ネイティブ英語講師を配置したバイリンガル保育園に変更した。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が23年3月期比2.5%増の363億90百万円、営業利益が4.2%増の38億20百万円、経常利益が2.6%増の38億42百万円、親会社株主帰属当期純利益が特別利益の一巡により7.5%減の24億97百万円としている。配当予想は23年3月期と同額の6円(期末一括)としている。記念配当1円を落とすため普通配当ベースでは1円増配の形となる。予想配当性向は20.5%である。

 引き続き新規施設開設や「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組、効率的な施設運営などを推進して増収、営業・経常増益予想としている。小幅増益にとどまる見込みとしているが、保守的な印象が強い。児童数が増加して稼働率が上昇する期後半に向けて収益が拡大する特性があり、第1四半期の好調を勘案すれば通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は反発の動き

 株価は6月の年初来高値圏から反落して水準を切り下げたが、第1四半期業績を好感して反発の動きとなった。出直りを期待したい。8月10日の終値は314円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS29円32銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円で算出)は約1.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS159円53銭で算出)は約2.0倍、そして時価総額は約276億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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