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Apple、戦術ミスで「Apple Music」商標登録に失敗
Apple が米国で保護対象にライブ演奏を含む商標「Apple Music」を出願していたが、ライブ演奏に関する類似商標権者からの申立に先使用権を主張するという戦術ミスにより、すべての登録が拒絶されるという結果になったそうだ(9to5Mac の記事、IPWatchdog の記事、裁判所文書: PDF)。
Apple の商標はビートルズが設立した英 Apple Corp から取得したものであり、元々音楽レコードなどが対象に含まれる。そのため、音楽に関連する商標区分は Apple の有利に働くとみられていた。しかし、ライブ演奏を対象にした「Apple Music」商標にトランペット奏者の Charlie Bertini 氏が異議を申し立てる。Bertini 氏は 1985 年から「Apple Jazz」というタイトルで演奏会を行っており、「Apple Music」が演奏会の商標として使われた場合に混乱を招きやすいという主張だ。「Apple Jazz」商標は1991年に登録されているという。
米特許商標庁商標審判部 (USPTO TTAB) では両方の商標を認めるには名称が類似しすぎていると判断したものの、Apple の先使用権を認めた。しかし、Bertini 氏の控訴を受けた米連邦巡回区控訴裁判所では、Apple Corp の商標が録音物を対象としたものであり、ライブ演奏に対する Apple の優先権はないと判断。Apple はライブ演奏を出願から除外し、他の商標区分だけで出願が認められるよう控訴審を担当した判事による再審理と全法廷での再審理を請求したが、請求はいずれも却下された。
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