今日の為替市場ポイント:6月利上げ観測後退もドル売り拡大の可能性低い

2023年6月12日 08:17

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記事提供元:フィスコ

*08:17JST 今日の為替市場ポイント:6月利上げ観測後退もドル売り拡大の可能性低い
9日のドル・円は、東京市場では138円76銭から139円60銭まで反発。欧米市場では139円73銭まで買われた後、一時139円03銭まで下落したが、139円41銭で取引終了。本日12日のドル・円は主に139円台で推移か。6月利上げ観測は後退したが、リスク回避的なドル売り・円買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

今週13-14日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では政策金利の据え置きが決定される可能性が高いものの、連邦邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑止に前向きなスタンスを維持すると予想される。そのため、13日発表の米5月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回った場合、7月利上げを想定したドル買い・円売りがやや強まる可能性がある。また、FOMCスタッフによる金融・経済の予測で2023年末時点の政策金利とインフレ見通しが上方修正された場合、7月以降に追加利上げが行われるとの見方が強まり、リスク回避的なドル売りは縮小する可能性がある。ただ、米株式市場は金融引き締め策が長期間継続することを歓迎しないとの見方が多く、短期的には株安・ドル高の相場展開となることもあり得る。《FA》

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