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こんな車に近づくな
街を走っていると、いろんな「整備不良車」「違法改造車」に遭遇する事がある。
【こちらも】防衛運転 その1
筆者はかって、ライセンスも保有していて、それなりに運転技量に自信があるが、先に「防衛運転」として2022年9月19日~10月19日に4編掲載した中でも触れた様な、「整備不良車」「違法改造車」には近づかない様にしている。
●こんな車はまともに走らない
これは先日、公道で見かけたが(写真1参照)、本来はパトカーが見つけ次第取り締まるべきレベルの、「違法改造・整備不良車」だ。他人に危険を及ぼすから、その場で整備不良の違反切符を切り、使用を中止させるべきだろう。
乗っている本人は、「カッコいい」つもりだろうが、まともな神経の人間からは、「頭がおかしい奴」が乗っているとしか思えない。
真面目な話をすれば、タイヤ接地面には用途、性能に合わせた「トレッドパターン」が刻まれているが、これでは肝心のタイヤ接地面は道路をグリップせず、タイヤのショルダー部分で走っている。
こんな仕様では、プロのドライバーでも、車としての本来の性能は発揮出来ない。
正しく整備された車なら、突発の事象にも対応は可能だが、こんな状態の車の挙動は予想がつかない。もしサーキットでタイムトライアルをすれば、標準仕様車より遅いはずだが、多分サーキットの走行許可は出ないだろう。
●ストップランプをブラックアウトした車
これも本人はカッコいいつもりだろうが、迷惑この上ない(写真2参照)。
ストップランプは、その車が「ブレーキを踏んだ」事を後続車に知らせる為にある。
そんな大事な役割を果たしているのに、後続車に伝わらないという事は、「追突事故を誘発する目的」の、故意にトラップを仕掛けているのと同じ事だ。
こんな車に遭遇した場合は、直後に追尾する位置は採らず、間に最低2台は挟んで空ける事にしている。
何故2台かと言うと、1台であれば、直後の車が違法改造車に追突しても、巻き込まれない様に、もう1台挟むのだ。
メーカー契約レーサーと、鈴鹿サーキットでのテストの帰路、豪雨の中をタンデム走行した助手席に乗っていた際、前車と接する位の車間距離で走っていたので「大丈夫か?」と聞くと、「たとえ間隔が50cmでも、前の車が停止するのと同じ距離で止まれば50cm空いて止められる」と聞いたが、筆者の腕では無理だからだ。
●ナンバープレートを折り曲げたバイク
本来、バイクのナンバープレートは、後方からナンバーが確実に読み取れる必要がある。
そのナンバープレートを折り曲げて、後続車の運転席から読めない様にしているという事は、違反や事故の際に、現認されずに現場から逃走する目的であろうと推察される。
こんな人が乗っているバイクは、2車線の車両の間をすり抜けたり、赤信号の際、右折専用車線で最前列まで来て、直進車両の前に割り込んだりする。
そして万一車と接触して傷を付けても、逃げる気満々なのだ。従って、腹立たしくとも、近づかないに限るのだ。その運転技量も、低レベルである事は間違いない。
後方からナンバーが読み取れるバイクには、一応安心して追尾出来るが、プレートを曲げていたり、後方から車両の間を縫って来るバイクを見かけたら、接触されない様に、身構えて置く事も大事である。
●ヘルメットをまともに被らないバイク
バイクはヘルメット装着が義務付けられている。
ヘルメットの有効性が立証されているからこそ、自転車にも装着が推奨される事になったのである。
しかし「髪型が崩れる」とかの理由で、ヘルメットの顎紐を首にかけて、被らずにバイクに乗る輩が存在する。
だが万一、こんな人のバイクとの事故が発生した場合、そして運悪く頭部を路面に打ちつけた場合、きちんとヘルメットを装着していれば大した怪我もしないのに、打ち所が悪ければ生命を落とす。
そうなった場合、本来はせいぜい「業務上過失傷害」で済むはずが、「業務上過失致死」となってしまう。
生きている間にも世間に迷惑をかけ、無駄に死んで事故の相手先に迷惑をかけるのだ。従ってこんなバイクを見かけたら、出来るだけ遠ざける事をお勧めする。
●高額車は敬遠
最後に、万一の事故に備えて、平凡な車と2000万円以上する様な高額車がいたら、安価な方を選び、高額車に近づくのは避けた方が無難だ。
高性能車に乗っている人の運転が上手とは限らず、切れすぎる刃物は却って扱いにくい。また石を撥ねても、部品代は高価だから、蛇足ながら申し添えておく。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る)
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