NYの視点:【今週の注目イベント】FRBシニアローンオフィサー報告、米中CPI、PPI、G7財務相・中銀総裁会合

2023年5月8日 07:35

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記事提供元:フィスコ

*07:35JST NYの視点:【今週の注目イベント】FRBシニアローンオフィサー報告、米中CPI、PPI、G7財務相・中銀総裁会合
今週は早くて6月にも連邦債務上限に達する可能性が強まる中、バイデン大統領が債務上限を巡り8日に上下両院の指導者と話し合いを行う。債務上限の引き上げがなければ、政府機関閉鎖や格下げのリスクに直面しドル売り材料となる。さらに、地銀の安定性にも引き続き注視が必要となる。与信引き締めの程度を見極めるうえで、FRBが公表するシニアローンオフィサー調査結果に注目。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げと同時に、銀行の貸付基準が強化された可能性がある。

金融政策では英中銀が金融政策決定会合を予定している。中銀はインフレ制御で0.25%の利上げを実施する見込み、英国GDPも相場材料となる。

米国ではFRBの次回6月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの有無を見極めるうえで重要な最新インフレ指標、4月消費者物価指数(CPI)4月生産者物価指数(PPI)が発表予定で注目となる。4月雇用統計は予想以上に強く、失業率は再び50年ぶりの低水準で推移するなど、労働市場には鈍化の兆しはまだ見られない。また、セントルイス連銀のブラード総裁はインフレもあまり進展がないとの見解。CPIやPPIでもインフレの鈍化ペースが微々たるものにとどまった場合、6月利上げ観測が強まりドル買い材料になる。

英国ではまた、国王チャールズ3世の戴冠式が6日、首都ロンドンのウェストミンスター寺院で開かれた。英君主の戴冠式は1953年のエリザベス女王の式典以来、70年ぶりとなり経済的な効果も期待され、ポンド買いにつながる。8日はバンクホリデーの休日となる。

■来週の主な注目イベント

●11日―13日:G7財務相・中銀総裁会合(新潟)
●米国
8日:3月卸売在庫確定値、FRBシニアローンオフィサー調査
9日:バイデン大統領が債務上限を巡り上下院の指導者と話し合い、ウィリアムズNY連銀総裁が講演、
10日:4月消費者物価指数(CPI)
11日:週次失業保険申請件数、4月生産者物価指数(PPI)
12日:5月ミシガン大消費者信頼感指数

●中国
8日:鉱工業生産
11日:PPI、CPI

●欧州
8日:独鉱工業生産、レーンECBチーフエコノミストが講演
9日:レーンECBチーフエコノミストがIMFのイベント参加
10日:独CPI
11日:独リントナー財務相が日本、中国訪問

●英
8日:バンクホリデー
11日:英中銀金融政策、鉱工業生産、GDP《CS》

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