核融合研、中性子を生成しない軽水素ホウ素反応実験に成功

2023年3月24日 08:46

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記事提供元:スラド

核融合科学研究所は9日、磁場で閉じ込めたプラズマ中で軽水素とホウ素11の核融合反応を世界で初めて実証したと発表した。この核融合反応では中性子を生成しないという特色があり、よりクリーンな核融合炉の構想が可能となるとしている。今回研究グループは、高温プラズマを制御するために、プラズマにホウ素の粉末を振りかける装置を設置。世界で初めて磁場で閉じ込めたプラズマ中での軽水素とホウ素11の核融合反応を実証したとしている(核融合科学研究所リリースPC Watch日経新聞)。

あるAnonymous Coward 曰く、 水素とホウ素の核融合はレーザー核融合では既に確認されているが磁気閉じ込めでは世界初とのこと。水素とホウ素を燃料とした場合、必要な温度が重水素と三重水素の1億度と比較して10倍以上になるが、中性子が生成されないといった利点があるという。

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