NYの視点:米1月労働市場ダッシュボード、自己退職のペース鈍化で労働市場ひっ迫緩和示唆

2023年3月9日 07:56

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記事提供元:フィスコ

*07:56JST NYの視点:米1月労働市場ダッシュボード、自己退職のペース鈍化で労働市場ひっ迫緩和示唆
米1月JOLT求人件数は1082.4万件となった。12月1123.4万件から40万件減少も予想を上回った。12月分は1101.2万件から1123.4万件へ上方修正された。また、1人の失業者に対し、1.9の職があることになり、引き続き労働市場のひっ迫を証明する結果となった。この結果は連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを正当化する。シティ銀は3月0.5%の利上げを予想している。また、ピーク金利6%+の可能性も指摘され始めた。

同時に、雇用者の労働市場への自信を示すとされる自己退職者数は20.7万人減少し390万人で2021年6月来で最低。減少数は21年5月来で最大となった。自己退職率は2.5%。一方で雇用削減は24.1万人増加し170万人となっており、労働市場のひっ迫緩和が示唆された。過剰な利上げを想定するのも危険と考えられる。

■1月労働市場ダッシュボード
求人件数:6.5%(12月6.8)
雇用削減率:1.1%(1.0%)
自己退職率:2.5%(2.6%)
採用率:4.1%(4.0%)
失業率:3.4%(3.5)
不完全雇用率(U6):6.6%(6.5%)
非農業部門雇用者数:+51.7万人(+26万人)
平均時給:前月比+0.3%、前年比+4.4%(+0.4%、+4.8%)《CS》

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