百貨店とSCの1月売上、11カ月連続で前年上回る SCの22年売上げは回復基調続く

2023年2月28日 08:05

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 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2023年1月度の売上高を発表し、インバウンド増や冬物商材が好調のため、共に11カ月連続で前年同月を上回ったことが分かった。またショッピングセンターは年間売上が新型コロナの落ち込みから回復しつつあることも分かった。

【前月は】百貨店とSCの12月売上、10カ月連続で前年上回る インバウンドが大幅回復

■百貨店は11カ月連続で前年上回る

 24日、日本百貨店協会が2023年1月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)15.1%増の4,311億1,296万6,000円となり、11カ月続で前年同月を上回った。前年に出されていた新型コロナウイルスによるまん延防止等重点措置が無かったことへの反動に加えて、インバウンド需要が大きく伸びたことで、引き続き回復基調となっている。

 商品別では、気温低下によりコート等の重衣料を始めとした冬物商材が好調。高額品では価格改定前の駆け込み需要も加わった。食品は年始需要の他、帰省やインバウンド需要もあり好調。さらにバレンタイン商戦も好調な滑り出しという。

■北海道が大幅プラス、東京や大阪も好調

 都市別や都市以外の地区別は全て前年同月を上回る。特に都市では、札幌(前年同月比:22.5%増、以下同じ)、東京(19.6%増)、大阪(22.2%増)、広島(19.6%増)などで好調。都市以外の地区では北海道(48.1%増)、四国(11.6%増)が伸びている。

 商品別売上高では商品券(2.8%減)のみ前年同月を下回った。前年を上回った中では、紳士服・洋品(14.6%増)、婦人服・洋品(15.9%増)、身の回り品(24.5%増)、美術・宝飾・貴金属(26.4%増)、家具(13.2%増)、菓子(15.4%増)食堂・喫茶(30.5%増)などが大きく伸びている。

■ショッピングセンターも飲食や冬物が好調

 27日、日本ショッピングセンター協会が2023年1月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比11.1%増の5,379億7,005万6,000円となり、百貨店同様に11カ月連続で前年同月を上回った。

 1月10日から再開された全国旅行支援による来客数の増加に加えて、インバウンド客も増加。分野別では新年会などの需要で飲食が好調。気温低下により冬物衣料や防寒アイテムが動いた。

■北海道、大阪、福岡が好調

 売上のうち、テナントが前年同月比12.6%増の4,354億8,399万4,000円、キーテナントが同5.2%増の1,024億8,606万2,000円となり、共に11カ月連続で前年同月を上回った。

 大都市やその他の地域は全て前年同月を上回った。特に都市では札幌市(前年同月比:40.0%増、以下同じ)、東京区部(15.9%増)、名古屋市(15.4%増)、大阪市(22.1%増)、広島市(18.0%増)、福岡市(26.9%増)、その他の地域では北海道(35.9%増)、中部(12.3%増)、中国(12.9%増)などで大きく伸びている。

■2022年もテナント中心に回復基調が続く

 同日、2022年の年間販売統計調査報告を発表した。売上高は前年比8.6%増の5兆4,730億8,703万1,000円だった。新型コロナの感染拡大前の2019年比では、21年の19.6%減から22年は11.8%減とマイナス幅が減少しており、回復基調となっている。

 売上のうち、テナントが前年比10.3%増の4兆3,858億2,757万2,000円。キーテナントが同2.1%増の1兆872億5,945万9,000円。テナントでは、時短営業やアルコール提供制限が無くなったことで飲食が、外出需要の高まりでファッション雑貨、アミューズメントやシネマが好調だった。一方、キーテナントは巣ごもり需要が一段落したことでスーパー等の売り上げが伸び悩んだため、テナントと比較して低い伸び率だったという。

 大都市やその他の地域は全て前年を上回った。特に札幌市(前年比:17.7%増、以下同じ)、東京区部(15.8%増)、大阪市(20.2%増)、北海道(12.6%増)などが伸びている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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