ジェイエスエスは23年3月期3Q累計大幅増益で通期上振れの可能性

2023年2月16日 12:53

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ジェイエスエス<6074>(東証スタンダード)は2月14日に23年3月期第3四半期累計業績(非連結)を発表した。会員数は小幅に減少したが、宿泊を伴うイベントの再開、自社施設内で行う練習会の実施、大人会員集客に向けたオリジナル水中運動プログラムの体験会実施、水道光熱費・燃料費高騰への対応策としての燃料代徴収などの施策の成果で大幅増益だった。そして営業利益と経常利益は通期会社予想を超過達成した。通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益回復基調だろう。なお2月14日には、静岡県磐田市の福田屋内スポーツセンターおよび磐田温水プール(23年4月オープン予定)の指定管理者に選定されたと発表している。株価は第3四半期累計業績を好感して急伸した。収益回復基調を評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年3月期3Q累計大幅増益、営業・経常利益は通期予想を超過達成

 23年3月期第3四半期の累計業績(非連結)は、売上高が前年同期比6.1%増の61億円、営業利益が35.2%増の4億19百万円、経常利益が36.6%増の4億19百万円、四半期純利益が70.1%増の2億79百万円だった。

 第3四半期末時点の全事業所合計会員数は9万1930人だった。前年同期(22年3月期第3四半期末9万4583人)との比較では2.8減少し、前四半期(23年3月期第2四半期末9万3019人)との比較では1.2%減少した。

 会員数は小幅に減少したが、旅行企画や選手強化合宿等の宿泊を伴うイベントの再開、自社施設内で行う練習会の実施、大人会員集客に向けたオリジナル水中運動プログラム「バイポリン&ウォーク」の体験会実施や一部有料プログラム提供、小学校卒業を機に退会する傾向のある高学年の在籍延長やスイミングを卒業した元会員の再入会に向けた「JSS部」の開設、さらに水道光熱費・燃料費高騰への対応策としての燃料代徴収(22年10月から1会員につき月額400円徴収)などの施策の成果で大幅増益だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が19億21百万円で営業利益が75百万円、第2四半期は売上高が20億92百万円で営業利益が1億50百万円、第3四半期は売上高が20億87百万円で営業利益が1億94百万円だった。四半期ベースで営業損益改善基調である。

 通期業績(非連結)予想は据え置いて売上高が22年3月期比10.9%増の83億73百万円、営業利益が21.0%増の3億50百万円、経常利益が21.6%増の3億46百万円、当期純利益が2.5倍の2億80百万円としている。配当予想は22年3月期比1円増配の12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 事業所展開は既存施設の新築移転を含めて年間2店舗程度の開設を想定している。成人集客については水中ウォーキングプログラムの深化、水中バイクプログラムの直営営業所への展開、水中バイク以外のプール対応型マシンの製品化などを推進し、大人への訴求力強化を図るとしている。発達支援事業(JSS水夢)については22年12月に2事業所目となるJSS水夢北神戸(神戸市北区)を開設した。

 通期会社予想を据え置いたが、第3四半期累計の進捗率は売上高が72.9%、営業利益が119.7%、経常利益が121.1%、当期純利益が99.6%で、営業利期と経常利益は通期会社予想を超過達成した。通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益回復基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は第3四半期累計業績を好感して急伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線が支持線の形となって下値を切り上げている。収益回復基調を評価して上値を試す展開を期待したい。2月15日の終値は533円、今期予想PER(会社予想のEPS72円45銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想の12円で算出)は約2.3%、前期実績PBR(前期実績のBPS636円29銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約21億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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