東京都、新築住宅に太陽光パネル設置義務化させる条例成立

2022年12月16日 18:17

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記事提供元:スラド

maia 曰く、 東京都議会本会議で新築住宅に太陽光パネル設置を義務化する条例が成立した(NHK)。都民ファーストの会、公明党、共産党、立憲民主党などの賛成多数で可決。都議会第1党の自民党などは「太陽光発電は推進する立場だが、現時点で義務化は」時期尚早で反対。

義務化と言っても、義務化されるのは「都内で住宅を供給する延べ床面積の合計が年間2万平方m以上の住宅メーカー」。(1)「太陽光パネルといった再生エネルギーの発電設備」を設置できる住宅の供給数、(2)地域ごとの日当たりの条件に応じた係数、(3)「1棟当たり2kWとする基準量を掛け合わせて算出された発電容量」の目安の達成状況を、毎年都に報告することが義務づけられる。目安を達成できなくても罰則はないが、最終的には「事業者名の公表を検討する」となっている。今ある補助制度を使えば6年程度で設置費用の元が取れるという話はあるが、初期費用が消費者負担なのと、売電の財源となる再エネ賦課金があまねく各世帯に賦課されていることと、都内のCO2排出量の0.4%削減にしかならないことなどが指摘できる。

また日本ウイグル協会は太陽光パネル義務化は中国の強制労働を助長するとの声明を出している(産経新聞)。世界ウイグル会議の議長は12月6日都内で記者会見し、「義務化」について、都知事に対し慎重な対応を求めた(SmartFLASH)。曰く「中国製のパネルが使用されれば、ジェノサイドに加担することになる」「中国以外の国で製造されたパネルを使うべき」。一方都民ファーストの会幹事長は、国内市場の住宅用太陽光パネルのうち7割は日本製で、メーカーに行ったヒアリングでも「新疆ウイグル自治区の製品を取り扱っている事実はない」とした。製品製造というより、パネルや素材の話だと思うが。アメリカではウイグル強制労働防止法成立で、太陽光パネルの輸入差し止め事例が相次いでいるという話もある。またパネルは災害時や火災時に厄介な問題になるのと、将来の廃棄の問題も指摘されている。

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