【注目銘柄】ホクリヨウは鶏卵相場高騰と上方修正業績を手掛かりに押し目買い妙味

2022年12月13日 12:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ホクリヨウ<1384>(東証スタンダード)は13日、7円高(1.03%高)の685円まで上げて反発している。下値では25日移動平均線を前に踏み止まっており、押し目買い妙味を示している。鳥インフルエンザの発生数の急増と飼料価格の高騰で鶏卵卸売相場が急騰しており、これと今年11月11日に上方修正された同社の今2023年3月期業績(非連結)の上方修正と増配が買い手掛かりとなった。テクニカル的にも下ヒゲで確認した25日移動平均線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現しており、上昇トレンド転換示唆は変わりないとしてフォローの材料視されている。

■飼料価格高騰と鳥インフルで鶏卵卸売価格は9年ぶりの高値圏

 同社の今3月期業績は、第2四半期(2Q)累計業績開示時の今年11月11日に上方修正された。期初予想より売り上げを2億3700万円、営業利益を7億8900万円、経常利益を7億3100万円、純利益を6億円引き上げ売り上げ168億4900万円(前期比9.7%増)、営業利益10億6000万円(同20.7%増)、経常利益11億2400万円(同19.3%増)、純利益8億2700万円(同30.5%減)と見込んだ。営業利益、経常利益は期初の減益転換予想が増益転換し、純利益は、前期に計上した子会社吸収合併に伴う特別利益4億9966億円が一巡するとして大幅減益を予想していたが、減益転換率が縮小する。年間配当は、期初予想の10円を17円(前期実績15円)に引き上げ、連続増配を予定している。

 鶏卵生産コストの6割を占める飼料価格が高騰し、鶏卵卸売相場もコロナ禍による業務用需要の停滞などで低迷していたが、北海道地区では今年4月以降、東京地区でも今年9月以降に上昇に転じ、2Qでは東京Mサイズが1キロ=214.16円(前年同期比38.87円安)となったものの、北海道Mサイズが同じく246.67円(同6.59円高)と上昇、卸売価格の改定に注力していることなどが要因となっている。その卸売相場は、鳥インフルエンザ感染の発生数が急増し、殺処分も大幅増となっていることからさらに上昇している。足元の12月に入って、東京Mサイズで275円と9年ぶりの高値圏にあると報道されており、業績の再上方修正要因となるか注目されている。

■GC支援でPER6倍、PBR0.5倍を修正し昨年7月高値にチャレンジ

 株価は、子会社の吸収合併に反応して年初来高値732円まで買われ、前期業績の上方修正で700円台にタッチする場面もあったが、今期業績の減益転換・減配予想で年初来安値590円まで売られ、下げ過ぎ修正に今期業績の上方修正・増配が続いて698円へリバウンド、GCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。PERは6.9倍、PBRは0.56倍と割安であり、年初来高値732円奪回を通過点に昨年7月高値845円にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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