関連記事
NYの視点:米インフレピーク達成の兆候もFRB高官はタカ派姿勢緩めず、ドル指数200DMA割れは困難か
記事提供元:フィスコ
*08:27JST NYの視点:米インフレピーク達成の兆候もFRB高官はタカ派姿勢緩めず、ドル指数200DMA割れは困難か
米労働省が発表した10月生産者物価指数(PPI)は前月比+0.2%と、伸びは予想を下回った。また、9月分も+0.2%と、+0.4%から下方修正された。前年比では+8.0%と、伸びは4カ月連続鈍化し予想+8.3%も下回り昨年7月来で最低。また、変動の激しい食料や燃料を除いた10月コア指数は前月比+0%と、伸びは3カ月連続鈍化。予想も下回り、マイナスとなった2020年11月以降2年ぶり最小となった。前年比では+6.7%。伸びは3月に少なくとも2010年来で最大を更新後、7カ月連続で鈍化した。主要な背景は、燃料、油の小売りの減少で‐7.7%。長距離のトラックなどに利用される。プロフェッショナル、商業機器卸売り関連も価格が低下。一方で、アパレルの卸売り、航空関連サービスは上昇した。
米インフレがピーク達成または、FRBの利上げピークも視野に入ったため長期金利が低下。一部では12月FOMCで0.5%の利上げで、FRBが利上げ完了するとの見方も広がった。ドル指数も9月に付けた115から105.34まで低下し重要な節目となる200日移動平均水準の104.90も目前となった。ドル指数は21年6月にこの水準を突破、今までこの水準を下回ることはなかった。もし、今後も指標でインフレの一段の鈍化が証明されればこの水準を割り込み、ドル安基調に転換することになる。一方でFRB高官はインフレが非常に高く利上げが依然必要とタカ派姿勢を崩していない。このため、現状でこの水準を割り込み今後、中期的なドル安入りと判断するのは困難か。《FA》
スポンサードリンク