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コクヨ、oVice活用のバーチャル空間で実証実験 ハイブリッドワークの課題解消へ
コクヨは4日、バーチャル空間でアバターを通じた交流が可能な「oVice(オヴィス)」を活用し、ハイブリッドワークの課題解消に向けた実証実験を開始したと明らかにした。実証実験は、2022年8月に業務提携したoViceと協業で行う。実験にあたっては、コクヨの東京品川オフィスTHE CAMPUS全体をデジタルツインで再現して環境を構築。7日より検証結果などの展示も開始するという。
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「oVice」は、バーチャル空間でアバター同士を近づけることでコミュニケーションを行うツール。リアルな環境で人に話しかけるようなイメージで、気軽に交流できるのが特徴だ。複数人で同時に会話を行え、他者の会話状況も見えるため、会話の輪が出来ているところへの飛び入り参加も可能。バーチャル空間のデザインはカスタマイズでき、机や椅子、部屋の配置なども自由に設定可能だ。
実証実験では、コクヨ東京品川オフィスTHE CAMPUSにビーコンを設置し、社員の位置情報を取得。その位置情報を「oVice」につないで、社員の出社状況をデジタルツインで再現したバーチャル空間に反映させる。またコクヨが展開するビジネスコミュニケーションツールの「MAXHUB(マックスハブ)」も導入。社員間の接点強化と併せ、仕事環境の整備も行う。
実証実験は今後、大阪など複数拠点で実施し対象エリアを拡げていく予定。その中で、リアルとバーチャルをつなぐ技術の研究開発を進め、ハイブリッドワークの課題の1つとしてあげられるコミュニケーションロスを解消できるか、検証を行っていくという。
実験の検証結果の一部は、同社の新規事業開発のオープンイノベーション拠点であるKOKUYO OPEN LABで展示・公開予定。展示ではまた、実験前に行った約800名のコクヨ社員による効果検証の結果も併せて公開するという。
コクヨは2021年2月、「長期ビジョンCCC2030」を策定。同社は個人向けインテリア事業なども展開しているが、メイン事業はBtoB。長期ビジョンでは、従来のBtoB流通基盤をベースとしたオフィス家具や事務用品などの「一本杉モデル」から、事業領域を拡げた多様な事業の集合体である「森林経営」へシフトすることを掲げている。
既存BtoB事業の拡張領域として位置づけているのが、ハイブリッドワークプレイス領域であり、oViceとの業務提携や、今回の実証実験につながっている。
また21年11月に発表した中期経営計画(2021-24)では、働き方の多様化は今後さらに進むと見込み、ハイブリッドワークプレイス領域で24年までに年6%成長の目標を設定。主にはハイブリッドな職場環境の提案をフックに、オフィスのリニューアルを喚起し、既存商材を提供するという流れを描いている。(記事:三部朗・記事一覧を見る)
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