【注目銘柄】リョービが連日高値、電動化・軽量化部品が将来的な収益の柱に

2022年8月16日 10:01

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

リョービ<5851>(東証プライム)は16日、1339円の39円高と8連騰し、連日の年初来高値更新と上値を伸ばしている。4日午後立会中に今2022年12月期業績予想の上方修正を発表したことを好感した買いが続いている。

リョービ<5851>(東証プライム)は16日、1339円の39円高と8連騰し、連日の年初来高値更新と上値を伸ばしている。4日午後立会中に今2022年12月期業績予想の上方修正を発表したことを好感した買いが続いている。[写真拡大]

 リョービ<5851>(東証プライム)は16日、1339円の39円高と8連騰し、連日の年初来高値更新と上値を伸ばしている。4日午後立会中に今2022年12月期業績予想の上方修正を発表したことを好感した買いが続いている。

■今12月期営業黒字幅を広げる見通し

 今2022年12月期第2四半期業績は、売上高1136億0600万円(前年同期比18.9%増)、営業損益20億4800万円の黒字(同6億2100万円の赤字)、経常利益30億9100万円(同1億0100万円)、純利益18億0700万円(同2億2500万円)に着地。

 今22年12月期第2四半期業績は、世界的な半導体不足や中国上海のロックダウンによる自動車生産への影響で生産量が減少し、売上高は従来計画を若干下回るものの、印刷機器事業における増収と原価低減が奏功したうえ、円安が進んだことで為替差益が発生したことなどが寄与した。

 通期売上高は従来予想の2400億円から2480億円(前期比25.2%増)、営業損益は同53億円の黒字から64億円の黒字(同15億2400万円の赤字)、経常利益は同54億円から76億円(同400万円)、最終損益は同38億円の黒字から51億円の黒字(同43億9700万円の赤字)になる見通し。

 今22年12月期業績予想は、通期で主力のダイカスト事業において、22年後半には半導体などの部品不足や中国上海のロックダウンの影響から自動車生産の回復を見込むほか、アルミ価格の原料上昇分の販売価格への転嫁を見込む。

■広島サミットで市場の関心集めるか

 広島県府中市に本社があり、12日に年初来の高値を更新したマツダ<7261>(東証プライム)同様に広島県に本社があり、2023年5月19日(金)~5月21日(日)に広島で開催される「2023年G7サミット」で、市場の関心を集める可能性はある。

■電動化・軽量化部品が将来的な収益の柱へ

 リョービは、世界共通の目標である「カーボンニュートラルの実現」に向けて、電動車向けにバッテリーケース、eアクスルケース、モーターケースなどを製造。軽量化ニーズに対応したボディ・シャシーなどを量産し、「人とくるまのテクノロジー展 2022 YOKOHAMA」に出展するなど、自動車メーカーへの提案を実施しており、注目度は高い。第2四半期累計の新規受注の約75%が電動化・軽量化部品が占め、受注は堅調に推移していることから、将来的な収益の柱になることが期待される。

■中長期で上値抵抗線の60か月移動平均線を目指すか

 株価は、18年8月高値4830円から21年12月安値982円まで調整、22年3月9日の年初来安値907円、同6月23日安値1008円と売り直され底値確認から上昇。今期予想PER8倍台・PBR0.81倍と割安感が顕著。月足では9か月移動平均線を突破しており、中長期で上値抵抗線の60か月移動平均線(1975円)を目指すか注目したい。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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