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収益回復加速&時代に沿ったビジネスのインソースに、株価もエール!?
インソース(東証プライム)の収益の回復が、加速傾向を顕著にしている。インソースの主業は「講師派遣型」研修事業と、公開講座事業。三和銀行(現、三菱UFJ銀行)出身の現社長:舟橋孝之氏が、プラザクリエイトの新規事業開発部長を経て2001年に起業した。銀行時代、プラザクリエイト時代は括りで言うとシステムエンジニア。それが、いま徐々に生かされようとしている・・・
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現業の業態からして、2020年9月期はコロナ禍の影響に晒された。40%近い営業減益。それが前9月期は「46.5%増収、206.5%営業増益、252.7%最終増益」と急回復。今期も「18.6%増収(89億円)、8.1%営業増益(26億円)、12.7%最終増益(17億7000万円)、1.5円の復元増配17円配」計画。
ちなみに四季報・夏号は【独自増額】の見出しでそれぞれを、「92億5000万円、31億円、21億円」としている。開示済みの中間期実績をみると、それも頷ける。前年同期比で「22.8%増収(45億1000万円)、33.2%営業増益(16億7200万円)、38.0%最終増益(11億3600万円)」。背景は「コロナウイルス感染症状況の鎮静化」と言ってしまうのは容易だが、むしろ厳しい時期に打った手が功を奏していると捉えるべきだろう。
中間期の内容から、それはうかがえる。
『講師派遣型研修事業』: 官公庁向けでは中止・延期が少なくなかったが、民間企業向けがオンライン研修やDX研修が増加。好採算のオンライン研修が60%強の構成比となった。
『公開講座事業』: オンラインによる多様な研修が好結果をもたらした。総受講者数は前年同期比20.4%増。オンライン研修の比率は90%を超えた。
落ち込む中で、オンラインの充実に「浮かぶ瀬」を求めてきた結果と言えよう。
具体的にはオンラインの有効性を高めるために「LMS(eラーニング視聴に必要な学習管理システム)」や、eラーニング・動画など非対面型サービスの提供強化・新作(新サービス)開発を強化したことに起因する。システムエンジニアリング出身社長の面目躍如と言ったら褒め過ぎか!?
株価動向も、好感する素直な反応を示している。時価は2300円台出入り水準。今年入り後の値動きで捉えると、1月の年初来高値2826円から1月末の同安値1638円まで4割強の調整を済ませ、出直り基調。2016年7月の上場初値から時価までの修正値ベースのパフォーマンスは17倍強。アナリストの見方:IFIS目標平均株価は3855円。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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