【株式市場特集】防疫関連のマスク株や検査キット関連株などへの見直し買いが活発化

2022年7月12日 08:48

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

今週の当特集では、新型コロナ問題にフォーカスすることにした。新型コロナウイルス感染症の新規感染者は再拡大中で、東京都の新規感染者は、7月5日に前日の2700人台から一気に5000人台に急拡大し、続いて8000人台、9000人台とさらに増加、東京都の小池百合子知事は、「第7波に入った」と警戒を呼び掛けた。

今週の当特集では、新型コロナ問題にフォーカスすることにした。新型コロナウイルス感染症の新規感染者は再拡大中で、東京都の新規感染者は、7月5日に前日の2700人台から一気に5000人台に急拡大し、続いて8000人台、9000人台とさらに増加、東京都の小池百合子知事は、「第7波に入った」と警戒を呼び掛けた。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

■新型コロナ問題にフォーカス

 今週の当特集では、新型コロナ問題にフォーカスすることにした。新型コロナウイルス感染症の新規感染者は再拡大中で、東京都の新規感染者は、7月5日に前日の2700人台から一気に5000人台に急拡大し、続いて8000人台、9000人台とさらに増加、東京都の小池百合子知事は、「第7波に入った」と警戒を呼び掛けた。東京都のモニタリング会議でも、この増加ペースが続くと、単純計算で新規感染者は、7月20日に1万5534人、8月3日には5万4902人に増加するとの試算が示された。10日現在では9482人と感染拡大が止まらない。

 「賽の河原の石積み」である。感染拡大の「第6波」がなんとか収束して「まん延防止等重点措置」が解除されたのが、今年3月21日である。5月のゴールデンウイークも、2年ぶりに行動制限なしに満喫できるとして行楽地が賑わい、国内旅行需要喚起のための「県民割」も歓迎され、マスク着用も緩和されリオープン(経済再開)期待を高めて関連株が買われたのもつかの間、新規感染者のリバウンドから再び「三密」回避が呼び掛けられ始めている。

 しかも、早期に梅雨が明け夏休みも接近し、人の移動が活発化する季節となる。「第7波」の懸念は強まる一方で、「ゼロ・コロナ」を徹底しても、ロックダウン(都市封鎖)から抜け出せずなかなか生産活動が復調しない中国と同様の経済活動の腰折れも心配される。参議院選挙後の「一丁目一番地」政策として、感染封じ込めが待ったなしとなるはずだ。

 株式市場は、すでにこれを先取りして空運株、旅行代理店株などのリオープン銘柄の上値が重くなり、防疫関連のマスク株や検査キット関連株などへの見直し買いが活発化し動意付いている。一昨年2020年4月の感染拡大の「第1波」以来の定番相場である。この夏相場も、関連株がどこまで買い戻されるのか、試してみるのも一考余地がありそうだ。

■年初来高値更新の検査キット株が先行しワクチン株の追撃も期待

 関連株再人気化の第一候補は、前週末8日に年初来高値を更新したミズホメディー<4595>(東証スタンダード)と同様の検査キット関連株だろう。新規感染者の増減動向に反応し、同セクター株のデンカ<4061>(東証プライム)、栄研化学<4549>(東証プライム)、カイノス<4556>(東証スタンダード)、タカラバイオ<4974>(東証プライム)などが見直され、PCR検査受託のH.U.グループホールディングス<4544>(東証プライム)、ファルコホールディングス<4671>(東証プライム)、ビー・エム・エル<4694>(東証プライム)、札幌臨床検査センター<9776>(東証スタンダード)などにも波及しよう。新型コロナウイルス感染症ではないが、サル痘の検査キット発売で株価が急伸中のプレシジョン・システム・サイエンス<7707>(東証グロース)も、特異人気が続こう。

 ワクチン関連株では、オールドエースのアンジェス<4563>(東証グロース)のこのところの株価急伸が目立っているが、同じく明治ホールディングス<2269>(東証プライム)、新日本科学<2395>(東証プライム)、三菱ケミカルホールディングス<4188>(東証プライム)、武田薬品工業<4502>(東証プライム)、JCRファーマ<4552>(東証プライム)、第一三共<4568>(東証プライム)なども要マークとなる。治療薬では経口型を開発の塩野義製薬<4507>(東証プライム)をリード役にアイロムグループ<2372>(東証プライム)、サイトリ細胞研究所<3750>(東証スタンダード)、キョーリン製薬ホールディングス<4569>(東証プライム)、オンコリスバイオファーマ<4588>(東証グロース>、メディシノバ<4875>(東証スタンダード)、富士フイルムホールディングス<4901>(東証プライム)などがノミネートされる。

■マスク株のリアル即効性は折り紙付きで検疫関連株には独自人気

 新型コロナウイルス感染症の敏感センサー株として、折に触れ株高反応するのは、川本産業<3604>(東証スタンダード)である。今回も、今年7月に入って東京都の新規感染者が、17日連続で前週同日を上回って増加していると伝えられるとわずか4営業日で36%の急伸を演じている。マスクや防護服の特需を期待するリアル関連株として具体的なイメージが伝わるのが要因の一つとなっている。マスク株の白鳩<3192>(東証スタンダード)、クラレ<3405>(東証プライム)、中京医薬品<4558>(東証スタンダード)、アズワン<7476>(東証プライム)、興研<7963>(東証スタンダード)、重松製作所<7980>(東証スタンダード)、ユニ・チャーム<8113>(東証プライム)、加えて医療用マスクの新都ホールディングス<2776>(東証スタンダード)、防護服のアゼアス<3161>(東証スタンダード)などにも連想買いが続く展開も想定される。

 このほか前週末8日に検疫手続確認センター業務を継続受託した日本エマージェンシーアシスタンス<6063>(東証スタンダード)や地方自治体向けのワクチン接種業務支援のシミックホールディングス<2309>(東証プライム)、ワクチン接種のコールセンター業務で今8月期業績を上方修正したヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>(東証プライム)なども独自人気を発揮しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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