モルフォ、2Qは増収増益 DXコンサル関連や車載機器向け新規案件等の開発収入が貢献し、売上は回復基調

2022年6月14日 16:33

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記事提供元:ログミーファイナンス

Vision

平賀督基氏(以下、平賀):株式会社モルフォの代表取締役の平賀でございます。本日は2022年10月期第2四半期の決算説明を行います。

当社のビジョンは「Rise above what we see, to realize what we feel -人間の目を拡張し、感動に満ちた世界を実現しよう-」ということで、イメージングテクノロジーにおける画像処理技術やAI技術を開発しています。

2Q ハイライト

2022年10月期第2四半期の決算概要についてご説明します。第2四半期のハイライトの1つ目として、前年同期比で増収増益となっています。累計の売上期間で売上が9,300万円増加しており、営業利益も前年同期比で8,200万円改善しています。四半期ベースの売上も前年同期比で4,600万円増加しており、売上は回復基調となっています。

2つ目として、新規事業のDXコンサルティングが進捗しています。国立国会図書館向けソリューションの成果物であるOCR処理プログラムの開発が完了しており、新たなプロジェクトの開発も受託しています。

3つ目として、本社オフィスを移転しました。これは新しい働き方のための環境整備や、固定費削減を目的としており、今後の売上収益に結びついていくことを想定しています。

続いて、PLサマリーなど数字の詳細について、当社CFOの福永よりご説明します。

連結PLサマリー

福永寛康氏:CFOの福永でございます。私より、連結PLサマリーと売上収益構成について報告します。

まず、連結PLサマリーからご説明します。2022年10月期第2四半期では、売上は9億800万円、営業費用は12億3,200万円、営業利益はマイナス3億2,300万円、経常利益はマイナス2億8,800万円、親会社株主に帰属する当期純利益は3億200万円という結果になりました。

売上に関しては、ロイヤリティ収入は減少していますが、開発収入が増加したことにより、前年同期比で11.4パーセントの増加となっています。

営業費用に関しては、販売管理費は減少したものの、売上原価の増加の影響により前年同期比で0.9パーセントの増加と、ほぼ横ばいの結果となっています。営業利益に関しては、マイナス3億2,300万円という結果であり、前年同期比で8,200万円の利益改善となっています。

売上収益構成 - ビジネスモデル別 -

続いて、ビジネスモデル別の売上収益の構成についてご報告します。スライドの棒グラフの一番右が2022年10月期第2四半期の3ヶ月間の結果となっています。濃いブルーで示したロイヤリティ収入に関しては、中華圏顧客からの売上減少が響き、前年同期比で7.4パーセントの減少となっていますが、売上は回復基調となっています。

薄いブルーの開発収入については、DXコンサル関連、具体的にはOCRになりますが、こちらの開発と車載機器向け新規開発案件が貢献し、前年同期比で57.3パーセントの増加となっています。薄いグレーで示したその他のパートに関しては、コンサルティングおよびサポート収入が堅調に推移しています。

売上収益構成 - ソフトウェア製品別-

ソフトウェア製品別の売上構成についてご報告します。製品の売上構成に関しては、主力製品が堅調に推移し、特に大きな変動はありません。

売上収益構成 - 地域別 -

地域別の売上収益構成の推移です。濃いブルーで示した日本のパートについては、DXコンサル関連(OCR)の開発と車載機器向けの新規開発が貢献し、前年同期比で42.7パーセントの増加となっています。薄いブルーの北米に関しては、主要顧客からのロイヤリティ収入が堅調に推移しています。

グレーで示した中国のパートに関しては、特定顧客との取引が減少したことにより、前年同期比で9.8パーセントの減少となっていますが、売上に関しては回復基調となっています。

以上、PLサマリーと売上収益構成についてご報告しました。続いて、各戦略領域における活動状況について、平賀よりご報告します。

スマートデバイス|製品開発

平賀:当社で開発している製品やトピックの詳細についてお話ししたいと思います。まず、スマートデバイスについて、スマートフォンやPCやタブレット向けの開発中の製品を2つご紹介します。

1つ目が、AIを活用した画像処理技術の開発で、ノイズ除去の技術になります。こちらはディープラーニングやAIの技術を応用することにより、高感度で撮影しても非常に高い精度でノイズ除去ができます。ご覧のような暗いシーンではノイズが乗ることがあると思いますが、そのようなものでもきれいな画像や映像にできる製品を開発中です。

スマートデバイス|製品開発

2つ目として、こちらもスマートデバイス向けになりますが、AIやディープラーニングを活用した動画向けの背景ぼかしです。静止画向けの背景ぼかしでは、2つかそれ以上のカメラを用いて、人物の背景や車体の背景などをぼかすことが今は非常に一般的ですが、動画向けのソリューションでは、なかなか実現が難しいです。

当社ではそちらの技術開発を進めていて、動画であっても非常に精度よく、一眼レフ風の映像を撮影できる技術を開発中です。こちらも来年頃には実際に世の中に出せると考えており、現在、製品を鋭意開発中です。

車載・モビリティ|車載

3つ目のトピックは、車載・モビリティ向けの技術開発です。こちらは製品開発中というより、この四半期で商用化が実現したものになります。

5年ほど前からデンソーと一緒に、AD/ADAS向けの画像認識技術の共同研究開発を行ってきました。その成果がデンソーの製品「Global Safety Package 3」に採用され、実際に市場に出ています。

カメラで自車の前方環境を検知し、例えば、前方にいる車や道路標識の認識などに当社の技術が活用されています。今後も引き続き、このようなAD/ADAS向けの画像認識技術をデンソーと一緒に開発し、世に出していきたいと考えています。

スマートシティ|DX

4つ目の技術トピックは、スマートシティ・DX系のお話になります。国立国会図書館向けに、AIを活用したOCR処理プログラム「NDLOCR」を開発していましたが、3月末にプロジェクトに一区切りがつきました。

明治時代以降に出版された書籍のすべてにOCR処理を施し、テキスト検索を可能にするという、かなり壮大なプロジェクトでしたが、当社と凸版印刷との共同でOCRの技術を開発し、国会図書館に納めました。

こちらは、オープンソースのプラットフォーム「GitHub」でも公開しており、OCRや技術文書、デジタルアーカイブ系の開発をされている方にも大きな反響があるとうかがっています。

今年に入ってからも、国立国会図書館より、視覚障害者等向けのOCR処理技術の開発を引き続き受託しています。そちらの成果も随時オープンソースにしていく、あるいはそのいったものをベースとしたOCRのビジネスを今後立ち上げていきたいと考えています。

本社オフィス移転

最後のトピックは、当社の本社オフィスの移転です。「WeWork KANDA SQUARE」に移転し、賃料・固定費の減少を見込んでいます。新型コロナウイルスの影響もあり、今はリモートワークや在宅勤務が普通になってきています。そのため、全社員の席数を確保しておく必要もないため、「WeWork」に移転しました。

また、「WeWork」に入居している他の会社といろいろなコラボレーションすることで、さらなるビジネスの拡大や事業開拓を行い、オープンイノベーションをより一層推進していきたいと考えています。非常に快適できれいなオフィスですので、我々としても高いモチベーションで製品開発や営業を進められていると認識しています。

引き続き、みなさまのご支援ご指導のほど、よろしくお願いします。以上、株式会社モルフォの第2四半期の決算説明となります。ご清聴いただき、どうもありがとうございました。

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