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日本ハウスHDの「檜づくりの介護用住宅」への夢はついえたが・・・
日本ハウスホールディングス(東証プライム、以下日本ハウス)。株価人気という点では不満(本稿作成時点で予想PER6.06倍、PBR0.82倍)だが、東日本ハウス時代から好きな企業だった。
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在来型注文住宅の大手。好きな理由の1つは「国産木材を使用している」点。檜・杉・カラ松などが中心だが、中でも檜が4分の1近くを占めている。檜造りの家に住んでみたい。
もう1つの理由は我が長男殿に念の為に「檜造りの家にモデルチェンジしないか」と持ち掛けたが、「親父が資金を持つなら考える」で話はチョン。実は日本ハウスでは介護保険を利用した、「介護用住宅へのリフォーム事業」も手掛けているのだ。
前10月期は4.6%減収も、「67.1%営業増益、102.9%最終増益、8円増配13円配」。減収の何故は後述するが、今期は「21.9%の増収(453億円)、79.2%の営業増益(48億5000万円)、76.8%の最終増益(28億4000万円)、7円増配20円配」計画で立ち上がった。
事業柄、下半期収益集中型。順調な立ち上がりは、受注動向に見て取れる。今期入り後の受注額は昨年11月~3月まで全て前年同月比を上回り、5カ月平均で10%増。「テレワーク普及も一因」との指摘もある。
前期の減収要因を説く上で、前期動向を振り返ると・・・
『住宅事業』: 前々期の新型コロナ感染拡大の影響で、期初の受注残が34億1000万円減少。が、営業利益は需要回復・経費削減効果で34.7%増の43億9400万円。
『ホテル事業』: シティホテルの婚礼売上・宴会売上が前々期比30%減。営業損失9億9000万円と前々期よりさらに2億3000万円近く損失増。
『その他事業』: 住宅等への付加価値増の為に開始した、太陽光発電事業。8.5%増収・11.6%の営業増益。
日本ハウスでは今期についてコロナ禍による不透明感は残るとしながらも、「(2021年)4月以降、前年同月を上回る受注動向が続いている」「ポストコロナを見据え、ホテル四季の館 箱根芦ノ湖を開設(9施設目)」とし、今期計画を発表した。
工夫も見せている。前記の「太陽光発電」もそうだが、例えば「360度3D映像」を利用したWeb展示場の設置(12展示場)。また「ネットバーチャル展示場」開設で価格帯選択が可能なセミオーダー住宅の展開も始めている。
本稿作成中の時価は400円台前半。予想税引き後配当利回り約3.7%。3月8日の年初来安値375円からの戻り過程。介護用檜住宅に転居は諦めたが、5万円也を投じて超低金利下の好配当を楽しむのも一法かと・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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