百貨店とSCの2月度売上、コロナ変異株の影響でマイナスに転落

2022年3月27日 07:44

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 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2022年2月度の売上高を発表し、新型コロナウイルス変異株の影響でともに前年同月比マイナスだったことが分かった。

【前月は】百貨店の1月売上、4カ月連続でプラス 月後半はオミクロンの影響で伸び悩み

■百貨店は5カ月ぶりにマイナス

 24日、日本百貨店協会が2月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)0.7%減の3,172億1,623万8,000円となり、5カ月ぶりにマイナスとなった。また、新型コロナウイルスの影響が現れ始めた前々年(2020年2月)比では11.7%減だった。

 新型コロナウイルス変異株の感染拡大に伴うまん延防止措置や、各地の大雪による悪天候などが消費低迷につながった。商品別ではラグジュアリーブランドや宝飾品など高額商品は引き続き好調。食料品では家飲み需要による酒類、バレンタイン商戦、節分の恵方巻などが順調だった一方、気温が低めだったことで春物衣料が苦戦した。

■都市部以外はマイナス

 都市別では10都市中5都市で前年同月比プラス。東京(前年同月比:5.1%増、以下同じ)、名古屋(4.1%増)、福岡(3.6%増)で伸び率が高め、京都(1.5%増)、大阪(1.5%増)もプラスだった。マイナスだった都市の中では、札幌(13.2%減)、仙台(7.7%減)、広島(6.8%減)でマイナス幅が大きく、横浜(0.4%減)、神戸(1.3%減)は微減だった。

 10都市以外の地区は全てマイナスで、特に北海道(18.6%減)、東北(14.5%減)、中部(11.7%減)で2桁割合のマイナスだった。

 商品別売上高では身の回り品(11.3%増)、美術・宝飾・貴金属(10.0%増)、家電(5.4%増)、菓子(1.2%増)、総菜(1.7%増)、その他食料品(1.8%増)でプラス。マイナスだった商品の中では、子供服・洋品(13.7%減)、その他衣料品(11.9%減)、その他雑貨(12.5%減)、その他家庭用品(13.8%減)などでマイナス割合が大きめだった。

■ショッピングセンターもマイナス

 25日、日本ショッピングセンター協会が2月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比4.4%減の3,542億4,660万9,000円となり、4カ月ぶりにマイナスとなった。

 前年の緊急事態宣言が11都府県だったのに対して、まん延防止措置が36都道府県となったことで広範囲に影響があり、春物商材が低調。飲食ではディナータイムが落ち込んだ。業種別では気温が低く推移したことで春物衣料が苦戦した反面、セレクトショップなどは動きがあった。飲食分野では緊急事態宣言下だった前年の反動で伸びた店舗があった一方、夜間帯を中心にマイナス影響を受けた店舗もあった。

■一部大都市以外は全てマイナス

 売上のうち、テナントが前年同月比4.9%減の2,742億9,650万9,000円。キーテナントが同2.4%減の799億5,010万円となり、テナントは全体同様4カ月ぶりに、キーテナントは5カ月ぶりにマイナスとなった。

 大都市はほとんどが前年同月比マイナスで、特に札幌市(前年同月比:14.9%減、以下同じ)、仙台市(7.4%減)、名古屋市(5.0%減)、神戸市(5.1%減)でマイナス幅が大きめだった。さいたま市(0.6%増)、東京区部(1.1%増)、大阪市(1.1%増)、福岡市(3.6%増)の4都市がプラス。大都市以外のその他の地域は全てマイナス。特に東北(12.8%減)、四国(12.3%減)で2桁割合のマイナスだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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