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コロナ関連の破たん2757件に 外出自粛の影響大 東京商工リサーチ
東京商工リサーチは10日、新型コロナウイルスの影響で経営破たんした国内事業者数が、累計で2,757件(負債1,000万円以上)に達したと発表。2021年2月から2022年1月にかけて12カ月連続で月間100件を超えた。オミクロン型は重症化率が低いものの感染力が非常に強く、感染者数の増加と合わせ死者数も増加傾向にある。「まん延防止等重点措置」の適用が延長されたこともあり、外出自粛ムードが強まる中、関連業界へ影響が拡がる。
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東京都は11日、都内で新たに確認された新型コロナ感染者数が1万8,660人で、3日連続で前の週の同じ曜日を下回ったと発表。病床使用率は前日から1ポイント上がり、58.6%となった。一方、緊急事態宣言発出の指標で見ると、「新たな基準での重症患者の病床使用率」は前日から下がり23.1%、「酸素投与が必要な入院患者の割合」は0.5ポイント上昇で14.9%、「新規陽性者数の7日間平均」は前日から減り1万7,687人となった。
政府は10日、東京など13都県における「まん延防止等重点措置」の適用期限を、従来の2月13日から3月6日まで延長することを決定。感染者数は高水準ながら重症化率が低いことを理由に、いずれの自治体も緊急事態宣言の発出には至っていない。一方、全国の死者数は11日まで5日連続で100人を超えた。また感染者に限らず濃厚接触者となった場合、事業活動や日々の生活へ与える影響が大きいことから、外出自粛ムードは強く、飲食業や小売業などでは売上低迷が続いている。
新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間12日午前10時時点で4億804万人超、死者数は579万人超。国別の最多は米国の7,760万人超、次いでインドが4,253万人、ブラジルが2,728万人。以下、フランス21,655万人、イギリス1,834万人、ロシア1,352万人、トルコ1,274万人と続く。日本は直近4週間の新規感染者数が186万人を超え、累計感染者数は377万人台。
かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、10日時点で2,757件(負債1,000万円以上)に達したと発表。負債1,000万円未満の小規模倒産を含めると2,898件。破たん企業(負債1,000万円以上)が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで2万6,564人に達した。2022年に入って以降、従業員50人以上の事業者が5件破たんした。
東京などで「まん延防止等重点措置」の適用期間が延長されたほか、死者数が高水準で推移しており、全国的に外出自粛ムードが強い。飲食関連、小売業および宿泊業など影響を受けやすい業種では、売上回復目処が立たない中で、コロナ発生後の早い時期に借りた融資の元本返済が始まりつつあり、破たん件数のさらなる増加が懸念される。(記事:dailyst・記事一覧を見る)
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