関連記事
映画『英雄の証明』アスガー・ファルハディ最新作、SNSの功罪を問う“予測不能”サスペンス
アスガー・ファルハディ最新作、映画『英雄の証明』が、2022年4月1日(金)より公開される。
■2度の米アカデミー賞受賞監督アスガー・ファルハディ最新作
映画『英雄の証明』は、『別離』と『セールスマン』で米アカデミー賞外国語映画賞を2度も制したアスガー・ファルハディ監督の最新作。人間と社会の本質に鋭く切り込む傑作を世に送り出してきた巨匠が、ソーシャルメディアの功罪を問う“予測不可能な”ヒューマン・サスペンスを解き放つ。
<映画『英雄の証明』あらすじ>
借金苦にあえぐ男に突然舞い込んだ苦境打開のチャンス。大きな正義感と小さな嘘で狂ってゆく人生の行方はー
イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され服役している。そんな彼の婚約者が偶然にも17枚の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できる彼にとって、まさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感に苛まれたラヒムは落とし主に返すことを決意。そのささやかな善行は、メディアに報じられると大反響を呼び“正直者の囚人”という美談の英雄に祭り上げられていく。ところが、SNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変する。周囲の狂騒に翻弄され、無垢な吃音症の幼い息子をも残酷に巻き込んだ大事件へと発展していく。
■SNSの功罪を問う“予測不可能”なサスペンス
アスガー・ファルハディ監督は、母国イランとヨーロッパを股にかけて活躍する人物。日常の中に生じた小さなひび割れのような出来事が、人生を根底から揺るがす事態に発展していく様を、サスペンスフルかつ情感豊かに描出することを得意としている。
最新作『英雄の証明』では、人間の倫理観を問う普遍的なテーマを追求するにあたり、SNSやメディアの影響力にフォーカス。主人公を待ち受ける振れ幅の大きな運命を通して、真実というものの曖昧さや、社会に潜む欲望やエゴをあぶり出した。
■第79回ゴールデングローブ賞非英語映画賞にノミネート
映画『英雄の証明』は、世界の賞レースを席巻。第74回カンヌ国際映画祭にてグランプリ&フランソワ・シャレ賞、第93回ナショナル・ボード・オブ・レビュー脚本賞、外国語映画賞などを受賞し、第79回ゴールデングローブ賞非英語映画賞にノミネート。米アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストにも選出されており、今後の動向にも注目が集まっている。
【詳細】
映画『英雄の証明』
公開日:2022年4月1日(金)
監督・脚本・製作:アスガー・ファルハディ
出演:アミル・ジャディディ、モーセン・タナバンデ、サハル・ゴルデュースト、サリナ・ファルハディ
2021年/イラン・フランス/ペルシア語/2.39:1/5.1ch/127分/原題:GHAHREMAN/英題:A HERO/日本語字幕:金井厚樹/字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン
スポンサードリンク