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MSCIの日本株除外から見える、日本株の衰退
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●MSCIから日本株が15銘柄除外
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)は11月、指数銘柄の定期見直しを行い、日本株15銘柄を除外した。新規採用銘柄は2銘柄にとどまった。
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除外されたのは、カシオ電機や日本ハム、ヤマダホールディングスなどで、ブルームバーグの報道によると、日本の株式市場から約2200億円が流出することとなる。
5月にも29銘柄が除外されており、日本株の世界における存在感の低下が著しいことを示している。
この状況に歯止めをかけるため、東証再編や取引時間の延長など、世界基準に合わせようと改革が進められているが、待ったなしの状況となっている。
●MSCIとは?
MSCIは、NYに本拠地を置く金融サービス企業だ。同社が先進国・新興国などの株式市場をカバーし、算出しているのがMSCI指数である。
年に2回(5月、11月)、構成銘柄の定期見直しを行っている。日本の銘柄は、近年定期見直しで除外される銘柄が多い。採用基準は時価総額と売買の流動性、浮動株の比率と言われている。
除外された銘柄は売られることが多く、投資家としてもこの時期には警戒心を強めざるを得なくなっている。
●日本株が存在感を出すには?
除外されることもあるが、当然ながら採用されることもある。
日本企業がDXや脱炭素などに積極的に投資していれば、海外投資家からも買われ、MSCIに採用される企業も増えるだろう。
だが日経平均は、3万円台の回復が続かないことに象徴されるように、米国株などに比べて海外投資家からも魅力が少ないと見られている。
ただ今回の日本株15銘柄除外により、日経平均が大きく下がったということはなかった。織り込み済みだったと見られ、その後のオミクロンショックの方が下げ幅は大きかった。
長期的に見れば、新興国の発展が進めば、資金はそういった国々に流れる可能性もある。欧米の株式市場を意識しがちだが、台湾や韓国など新興国の株式市場の存在も無視できない。
日本企業も株式市場も、大きな変革を迫られているのかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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