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オミクロンショック相場の到来か!?
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●オミクロン株で世界同時株価下落
南アフリカで新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」が見つかった。変異が激しく、ワクチンをすり抜ける懸念があるとして、各国が入国制限を設けるなど、警戒を強めている。WHO(世界保健機関)も11月26日、懸念すべき変異株に指定している。
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この新たな変異株への警戒感から、11月26日には米ニューヨーク株式市場が905ドル安となるなど、世界中の株式市場で下落が顕著となった。
ただオミクロン株については、毒性や症状、重症化などがどの程度かということは、判明するまで数週間かかると報じられており、まだまだ分からないことが多い。
●南アフリカの受け止め方は?
ロイター通信によると、南アフリカのラマポーザ大統領は、追加のワクチン接種を検討していると演説したという。感染防止のための規制強化は当面見送るとしている。
一方、渡航禁止措置について、不満を表明している。南アフリカの医師もオミクロン株の症状は今のところ軽症で自宅での療養が可能としている。死者の急激な増加も見られない。
●本当にオミクロン株が下落の原因?
そもそも11月26日は祝日であるサンクスギビングデー(感謝祭)の翌日であり、取引も短縮取引となっている。投機筋による売り仕掛けの可能性も否定できない。
12月には毎年IPO(新規上場)が多く控えており、IPOに向けた資金捻出のための売りという見方もある。
もちろん、今後オミクロン株が脅威であるとなれば、再び経済活動への影響が懸念され、さらに売られるという見方もある。
オミクロン株に関係なく、12月はFOMC(米国連邦公開市場委員会)が控えており、テーパリングや利上げについて神経質な展開とならざるを得ない。
ただし、オミクロン株が脅威となれば、テーパリングや利上げについて慎重に検討することが求められ、見送りとなれば、今度は株価にとってはポジティブな材料となる。
まだまだ分からないことが多いが、目先の報道に左右されず、状況を見極め、総合的な判断で投資することが望ましいだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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