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映画『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』二宮和也主演×瀬々敬久監督
辺見じゅんの小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が実写映画化。二宮和也主演、瀬々敬久監督で、2022年に公開される。
■不屈の日本人捕虜を描いた“実話”を映画化
小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』は、第二次世界大戦終了後、不当に抑留され捕虜となった日本人の強制収容所(ラーゲリ)において、生きることへの希望を捨てなかった男・山本幡男(やまもとはたお)を描いた作品。当時の過酷な収容所生活を鮮烈に、虐げられ続けた日本人捕虜の心情の機微を繊細かつ詳らかに表現し、読者の心を揺さぶる珠玉のノンフィクション作品となっている。
原作者は、『男たちの大和』で新田次郎文学賞を受賞した女性作家・辺見じゅん。関係者への丹念な聞き取りを元に構成されるノンフィクション作品で高い評価を受けている。
■主演は二宮和也
そんな辺見の作品の中でも、発行部数20万部を超えるベストセラー『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が実写映画化。主人公の山本幡男を演じるのは、二宮和也だ。
二宮和也は、『母と暮せば』で第39回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、『検察側の罪人』で若き検事を演じ、第43回報知映画賞助演男優賞、第42回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。さらに太平洋戦争を題材に描かれたクリント・イーストウッド監督作『硫黄島からの手紙』で、家族のために生きて帰ることを固く誓い戦い続けた若き陸軍兵を確かな存在感で演じ、鮮烈な印象を残した。
二宮は、偉大な人物を演じるにあたり並々ならぬ覚悟を持って臨んでおり、小道具や衣装合わせの際にはより山本幡男に近づけるべく、試行錯誤を繰り返すこだわりを見せたという。映画の公開決定に寄せたコメントでは、日本に帰り家族に会いたいと誰よりも強く願い、希望を持ち続けた山本の心情になぞらえて、「ただただ帰ることを想って、行ってきます」と語った。
■『糸』の瀬々敬久監督×平野隆×林民夫が再タッグ
監督は、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』『64-ロクヨン- 前編/後編』『ヘヴンズ ストーリー』などで国内外の映画賞に輝いている瀬々敬久。二宮和也とタッグを組むのは、今回が初めてとなる。企画プロデュースは『黄泉がえり』『余命1ヶ月の花嫁』の平野隆、脚本は『永遠の0』の林民夫が務め、22.7億円のヒットを記録した『糸』を生み出した瀬々監督×平野隆×林民夫のタッグが再集結した。
<監督・瀬々敬久コメント>
どんな状況でも「それでも生きろ」、「希望を捨てるな」そんなメッセージが山本幡男さんの苛烈な人生からは伝わってきます。先日、山本さんが生まれ育ち、妻のモジミさんが子供たちと戦後を過ごした隠岐の島に行ってきました。山本さんの生家は今はなく竹藪となっていましたが、目の前はすぐに海。海はどこまでも続くようで、ここから人生を始めシベリアの果てにたどり着いた、途方もない旅に思いを馳せました。山本さんら多くの人々を追い詰めてしまった状況を再び作らないよう、戦争の起こした悲劇がもう再び起こらないよう、思いを込めて映画に取り組んでいきたい。そう思っています。
【詳細】
映画『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(仮)
公開時期:2022年全国東宝系にて
原作:「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(辺見じゅん著/文春文庫刊)
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
企画プロデュース:平野隆
出演:二宮和也
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:東宝
<映画『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(仮)あらすじ>
第二次大戦後の1945年。そこは零下40度の厳冬の世界…。わずかな食料での過酷な労働が続く日々。死に逝く者が続出する地獄の強制収容所(ラーゲリ)に、その男・山本幡男は居た。「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます。」絶望する捕虜たちに、山本は訴え続けた―
劣悪な環境のラーゲリでは、日本人同士の争いも絶えなかったが、山本はどんな環境にあっても分け隔てなく皆を励ました。そんな彼の仲間想いの行動と信念は、次第に凍っていた日本人捕虜たちの心を溶かしていく。山本はいかなる時も日本にいる妻や4人の子どもと一緒に過ごす日々が訪れることを信じていた。
終戦から8年が経ち、山本に妻からの葉書が届く。厳しい検閲を潜り抜けたその葉書には「あなたの帰りを待っています」と。女手一つで子どもたちを育てている妻を想い、涙を流さずにはいられなかった。誰もがダモイの日が近づいていると感じていたが、その頃には、彼の体は病魔に侵されていた。体はみるみる衰えていくが、家族と会うことを決してあきらめない山本。そんな彼を慕うラーゲリの仲間たちは、厳しい監視下にありながらも、山本の想いを叶えようと思いもよらぬ行動に出る―
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