関連記事
名匠マイケル・マン作品に山下智久、伊藤英明、菅田俊、松田美由紀ら集結
「TOKYO VICE」に出演するキャスト陣。(上段左から)アンセル・エルゴート、渡辺謙、菊地凛子、(下段左から)伊藤英明、笠松将、山下智久[写真拡大]
米の名匠マイケル・マン(78)がエグゼクティブ・プロデューサーと監督を務める日米共同製作ドラマシリーズ「TOKYO VICE」で、追加日本人キャストとして伊藤英明(46)、笠松将(28)、山下智久(36)の名が明かされ、2022年春にWOWOWで独占放送・配信されることが16日までに、発表された。総製作費約88億円をかけて米の動画配信サービスHBO maxと共同製作。先立って渡辺謙(61)、菊地凛子(40)の出演が明かされている。
同作は、日本の新聞社で記者として裏社会を取材した実在の米国人ジャーナリスト、ジェイク・エーデルスタイン氏の著書(日本ではオーディオブックで発売中)をベースにした、全8話のオリジナルの群像劇。東京を舞台に、警察担当として赴任した新米記者ジェイクが、裏社会へ潜入し闇をえぐり出す姿を描く。
ジェイク役はハリウッドの次世代スターの1人として注目される米俳優アンセル・エルゴート(27)、警視庁組織犯罪対策課の刑事・片桐役を渡辺、ジェイクの先輩記者を菊地。
追加で発表された伊藤は暗躍する刑事・宮本、笠松はヤクザ組織の一員・佐藤、山下はカリスマホスト・加藤を演じる。更にヤクザ組織の組長役で菅田俊(66)、他にも萩原聖人(50)、豊原功補(55)、伊藤歩(41)、渡辺真起子(53)、板谷由夏(46)、松田美由紀(59)がキャストに名を連ねる。
監督は第1話をマン、他に女性監督のHIKARI氏(「37セカンズ」)らが参加している。撮影は昨年、都内などで敢行された。実力派のスタッフ、キャストの布陣に、単純計算で1話約11億円と、質実とも豪華な仕上がりが期待されている。
渡辺は、作品との出会いからの経緯に沿った気持ちの推移を語っている。NYで『王様と私』の公演をしていた2016年に脚本家のJTを紹介され、あらすじを聞いたという。当時は「どこまで本気なのかと少々訝しんでいた」というが、「最初の脚本を読むと、それぞれの役がエネルギッシュでスピード感たっぷり」だったと語る。新型コロナウイルスの影響で撮影は半年順延されたが、「危機もなんとか乗り越えて撮り終えた」という。
菊地は、「マイケル監督、そして全てのクリエイター達との素敵な旅路を忘れることができない」と感慨深げに振り返った。伊藤英明も「作品は、骨太に見えて、マイケル・マン監督ならではの人情の機微まで捉えた計算し尽くされた映像」と述べている。
昨年10月末にジャニーズ事務所を退所後、海外での活動に軸足を置いてきた山下は、確かな手応えを得た様子だ。「今までにない経験を今までにない役柄」だったこともあり、「彼がどうしてそういう人間になったのかを自分なりに探究して挑んだ」という。「素晴らしい作品に携わることができて、更に夢が大きくなった」と語る。
またマン監督は「90年代終わりの大都会、東京の本当の姿を浮き彫りにした作品を作りたい」と意気込んでいる。タバコ産業の腐敗を扱った映画「インサイダー」ではアカデミー賞で7部門にノミネートされるなど社会派ドラマに定評があり、世界3大映画祭の1つ、ベネチア国際映画祭の審査委員長を務めた経験も持つ。名匠が熟練の手腕を振るう力作は熱い注目を集めそうだ。
米でも2022年中にHBOmaxで配信される予定。(記事:斉藤蓮・記事一覧を見る)
スポンサードリンク